【刀剣乱舞】政府から審神者に人事異動することになった (ページ7)

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６話ページ7

「な…るほど？」

「ふふ、まぁいつかわかる日がくるさ」

少し首を捻っては外を眺めている日本号の様子を見つつ、アタシは小さく笑う。
するとこちらに向かって駆けてくるような音が聴こえて少しアタシは顔を顰めた

ゆっくり来るように言ったはずなんだがねェ…もし折れたら…治せない。

これは絶対だ。一つだけ、直す以外の方法はあるが、これは後ほどたくさん使うことになるだろうからいま力は使いたくないってのはあるなァ…

「包丁！博多を返すんだ、なぜ審神者のところへ持っていこうとしてるんだい！？」
「一兄、説明したろっ？お願いだから、わかってよ…！」

なるほど、こりゃ走るのもしょうがない。
修羅場ってワケだ。

「そこまでだ！」

走ってきた包丁と一期の間に割って入って制止の声をかけた。包丁はこちらを振り返って心配そうな顔をしているし、もうすでに泣きそうにもなっている。

不味いな…目の前の一期は今にもアタシを斬ってくるだろう。そりゃそうだ、自分自身の大切な弟達の命がかかってるかもしれないんだからねェ

でも、それでもここを退くわけにはいかないが…

「包丁、博多を手入れ部屋に入れて寝かせな！日本号は手入れのやり方、前教えたからわかるよねェ？アンタにはアタシの霊力も多く流れてる。途中まではそれ使って施してやっとくれ！」
「っ！？おい、アンタはどうすんだ！冗談は酔ってから言いな…！」

地の底を這うような低い声の日本号をはじめて知った。
体がカタカタと震えるのが分かるし、アタシがそれに怯えていることも重々承知していた

「っそ、れでも！今大事なのは博多の安否さねェ！ほら包丁、早く行きな！
日本号…これは『主としての、お願い』だ」

「チッ……後でたっぷり説教だからな…ほら、行くぞ包丁。急げ！」

あぁ、日本号のお説教とかいつぶりだろうか。
前食らったのは7徹してぶっ倒れた時だったかねェ？ふふ、でもまぁいっか。
今はこいつを、一期をどうにかしないと

「おっと、ここから先には行かせん。せめて粗方の手入れが終わってからにしてもらおうか」

包丁を追いかけるように一歩踏み出した一期の前に立ちはだかっては見つめ上げた。
アタシの様子に一期はギリ、と歯軋りをしてはスラリと自身を抜く

「ならば審神者。貴女を斬り捨てて博多を取り戻す呑み！近侍の日本号殿であろうと容赦はしませぬ！」

勢い良く振り下ろされた刀はアタシが避けなければアタシの肩を確実に持っていく太刀筋だった