【刀剣乱舞】政府から審神者に人事異動することになった (ページ26)

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２５話ページ26

閉じていた目を開けては上体を起こして立ち上がる。周りは暗く、ナニカの山が連なっている中にアタシは立っていた

そのナニカの正体は…刀剣だ。
この本丸はおられた数が多いから刀剣の山も多い。
申し訳なく思いながらも山を降りるために立ち上がっては刀剣を踏みながらゆっくりと進んでいった。

此処はいわば刀剣のゴミ捨て場…なんて、表現は悪いがね。刀解された、折られた、折れた…とにかくその本丸でなんの意味もなく悪意ある審神者の手によって、それらをされた刀剣は此処に送られるコトを神降しを習得してから知った。

圧倒的に短刀が多いな…次に多いのは打刀、か…脇差もまぁまぁあるな。
さァて……この中から後藤を探し出さなきゃならんのは骨が折れるが…秘策はある

それが神降し、顕現のときに使った一期の神力。半紙に混じってたのをちょこっとl借りさせてもらったよ。
ほんの少しの神力を少しずつ使いながら一期の思い描く後藤が反応を示すのを待つ。

……あぁ、アレでも無い。コレ…は、乱か…今回は顕現対象じゃ無いから、ちょいと待ってて欲しいねェ…どこだ…？

きょろきょろ、と辺りを見渡せば短刀の山の中から小さく光が漏れ出しているのが見えた。ゆっくりと其方に向かっては上に重なる刀剣を丁寧に取ってはやっと光を放つ刀剣を掘り出した

形状確認しても、確実に後藤藤四郎と言うことがわかる。

っし……コレで刀剣は見つけた。あとは後藤の魂をどう引っ張ってくるか、が鍵になるンだが…まぁ一期の神力に反応してくれたって言うことはある程度まだ自我はあるみたいだねェ

此処に来て時間が経ち、すべてを諦めたとき刀剣は本当に死ぬ。

なんとか間に合ってよかったもンだ……

後藤を鞘から抜いて刀身を触りながら一期の神力と同時に自分の霊力も流す…と、バチッ…と音が鳴って鋭い痛み掌に走った。

思わず顔を顰めては刀剣を一度置いて手を確認する。
手は火傷したみたいに赤く腫れ上がり、ぴっ…と赤い線が一本入っていて血が流れちまっていた

…霊力を、拒まれた…か。

ヒリヒリする手を忌々しげに見つめるも、こうしちゃいられない。霊力を受け入れてもらえない今、後藤自身に手入れをかけることは出来ないし、顕現すらできない。

さて、どうしたもんか……

「………なんだ、俺を折った大将じゃあ無いんだな」

声をした方向にぱっと顔をあげれば刀剣の山の頂上に座ってこちらを見下ろす

後藤藤四郎だった