【刀剣乱舞】政府から審神者に人事異動することになった (ページ14)

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１３話ページ14

「ぅ………い“た……」

ガンガンする頭に顔を顰めて目を覚ました。
体が縄で柱に縛り付けられていて身動きは取れないし、物凄くキツく縛ってあるから擦れて痛い…これ、跡ついて日本号に怒られないよねェ…？
不可抗力だし、大丈夫か。

にしても……部屋を見渡せば真っ暗でわからない。どの刀剣がアタシをこうしたのかも分からない。
日本号……いまどうしてるだろうか…

「あぁ…審神者はん起きたん…？手荒な真似してえろぅすんませんなぁ？」
ちゃき…と音がしては首筋に添えられる刀の冷たさに改めて現在の状況が、如何に不利かを思い知らされる…

明石国行、来派の保護者と呼ばれる彼。
だがしかし…その風貌は怪我ひとつない健康体なものの、こちら向けられる視線は酷く冷たい

「おやァ…随分と熱烈な歓迎さねェ？んで、ここまで手荒な真似してアタシ何して欲しいんだい？」

明石は広間に居たからな……アタシがどう言う性格してる、って言うのは完全にじゃなくても少しは分かってる…。

少しでも下手に、怯えてるように見せてみろ。
馬鹿にされてると思われて攻撃されたら…縛られてるから逃げることも出来ない、攻撃をもろに喰らうだろうねェ…

「別に特別難しい事してほしいわけとちゃいます。審神者はん程の清い、大量の霊力なんやったら……出来るんやないか、って思いましてん」

目の前に出される2堤。
一つは小さく、一つは大きい。容易に想像がついた

蛍丸、と愛染国俊…だろうねェ…？明石は大切そうに堤を開いては目の光をまた一層暗くした。
その二振りは真っ二つに折れていた。

「蛍丸と国俊を直してほしいんですよ。ほら、審神者はんも人間なんやろ？命が惜しいんやったら早く、ほら、はよ直してくれへんと自分、首飛ばしてもええんやで」

ぐ…と首筋に切先が埋もれては少し斬れてタラリと血が流れた。
鋭い痛みに思わず顔をし顰めるも出来ないものは、出来ないのだ。

「残念だが、折れたものは直せない。絶対に、だ」
「………はぁ？」

明石の纏う空気が一層暗くなっては怒気の含んだ声が聞こえてくる。一瞬ビクリ、と震えるも日本号に怒られる時に比べればマシだと思ってなんとか耐えた。

「ほな、自分が夜伽でもすればええんでっしゃろか？直せへんなんて事ないやろ？ほら、代償が欲しいんやったら自分がキモチヨクさせてあげてもええですけど」

「ッ…………！！折れた子達の……折れた子達の命を夜伽で払うとか馬鹿な事言ってんじゃあないよ！」