１話 ページ2
アタシと日本号はある建物の前に立っている
そりゃもう禍々しい気配を漂わせている本丸で、血の匂いは勿論のこと、頭が痛くなりそうな程の禍々しい殺気も湧いていた。
思わず備前長船兼光を握りしめては久しぶりに感じるブラックの雰囲気に大きくため息をつく
「っはぁ〜！苦しいったりゃありゃしないねェ…日本号、アタシ達が前にブラックに突入したのはいつだったっけか。」
「確かァ…2ヶ月と1週間前だな。こりゃアンタも程のいい厄介払いになったってわけだ」
思わず顔を見合わせて苦笑する
そうか、そんなに前の事か…
これまで担当してきた審神者のところもなかなかに酷かったが、ここは比にならないくらい酷い
ホント苦しい。マジ息苦しい。
此処の審神者がブラックだと摘発されたのが2か月前。そこから政府御用達の暗殺部署によって暗殺されているから、審神者のいない、刀剣男士達の負の塊となった本丸…
時間が経てば此処も霊力がなくなり消えちまうからなァ
アタシが持ってた資料によれば…此処はレアな刀剣だけ残して他は殆ど折れていた、だとか。
しかしながら政府上層部の心情は残された刀剣を救おう、じゃなく
『刀剣達のレベル状態が良く消すのに惜しいから存続させろ』
こりゃどっちもブラックだ。
神と人間じゃあ神の方が偉いってのにねェ
「はァ……そんじゃ、あんまり気が乗らないけど行くとするかねェ…日本号、一応戦闘準備を。一般的に、ブラック本丸に一歩でも入ると刀を投げられるらしいからねェ」
「すげぇ物騒だなァおい」
けらけら、と軽く冗談なんかも交わしながら本丸への道を歩き出した。
アタシ達はこれでも何回もブラック本丸に突入した身。場の制圧など余裕
だけどそれは審神者がまだいた状態で、だ。審神者がいない状態で乗り込むのは初めてだった
重い門を押し開けて庭先に一歩足を踏み入れる。
少し霊力を出した状態で歩いているからか、アタシの周りは少しずつ綺麗になって行っていた。
アタシの霊力は氷を主体としているから何処ぞの女王のように一瞬結晶のような形を形どってから砕けて降り注ぐのが常だった
その様子を見た日本号はほぅ、と楽しそうな笑みを浮かべている。お前さんは何回も見てるだろうに…
今はもう逃げた管狐こと、こんのすけが
広間に出来るだけ集めておきましたので…！
と言ってそそくさと逃げて行ったから広間に来たのはいいのだけど……
ファーストインパクトは大事だと聞く。どうしたものか…
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ガーベラ - はじめまして！課長様、姉貴肌ですね〜。こんなお姉ちゃん欲しかったな〜。続き楽しみにしています！これからも更新頑張ってください！ (2020年11月28日 20時) (
レス) id: cdc708129e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：病蛟 | 作成日時：2020年7月12日 17時
