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JK



Aが見えなくなったあとも

ぼおっとそっちを見つめてた



ここにはいなかったヒョンたちの声が聴こえて

やっと取り憑かれていたものから解放されるように

現実に戻ってこれた

ジンヒョンが何か言いたそうな顔をしたけど

口をしっかり結んで開くことはなかった



全員揃い、スタッフの誘導のもと

観客側のステージをみれる席に移動した



Aの帰りを見れるかと思ったが

戻って来る前にステージ裏から離れなければならなかった

残念だけど、

他のペンたちよりも

いい場所でAのステージを見ることができると思えば

気分はすっかり晴れた

それに生でAのステージを見れるなんて夢みたいだ

何も気にせず好きなものは好きって言えたら、

あのペンライトを持って掛け声を叫ぶ自分を想像した

照明が変わり

はじまりを知らせた

1秒足りとも見逃さないように背筋を伸ばした









はぁ、

圧巻だった

それ以外になんて言ったらいいんだろう

今日何度目かの

言葉に出来ない感情がまた増えた



想像を軽々超えてきた

あんなリミックス誰が思いついたの!?

すごすぎない???

会ったら熱く抱擁を交わして

この感謝の気持ちを伝えたい

会場が拍手の音

メンバーの名前を呼ぶ声

褒め称えるような歓声に包まれた

俺もこの感情にのせてAと叫びたかったがぐっと堪えた

この衝動に耐えていたら

スタンディングオベーションの波が来ていたのに気が着かなかった

慌てて立って、精一杯の拍手を送った

Aが観客に手を振りステージ袖にはける

こっちを見るかと期待したが

目が合うことはなかった




ヒョンたちはそれぞれ耳打ちしながら話していたが

それには入らず

さっきの余韻を1人で楽しんだ

しっかり噛み締め、脳に刻み込んだ






少し経ってから

視界の隅にAのグループがこっちへ来ているのが見えた

手が薄らと湿った

目の前を通るAたちの

足元に視線をやり、ペコペコと挨拶をした

ペンたちが見てる手前

迂闊にいつもとは違う行動は出来ない

Aを守るためにも




俺らの後ろ辺りの席に座ったことを

気配で感じた

目で見て確認出来ないことがもどかしい



その後のパフォーマンスにヒョンたちとノリノリで楽しんだが

Aのことが頭の中でチラついて

意識したら後ろを振り返りたくてたまらなくなった

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作者名:むみょん | 作成日時:2019年8月6日 0時

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