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「Aさん？大丈夫ですか？」
「えっベッキョンくん？」
同じ学部の一つ下の後輩ビョンベッキョンくんが私の前に現れた。
彼はムードメーカーで顔もそこそこイケメンで男女共に人気がある。
が、実際話した回数は数回しかない。
むしろ彼がよく私の名前を知ってたねレベル。
「実はたまたまあの場にいまして」
「嘘でしょ…」
あんな恥ずかしい場面をよりによって知り合いに見られるなんて…
まぁ知り合いってほどじゃないけどさ…
しかも今私泣いてるんだけど！？
「Aさんが心配でついてきちゃいましたっ」
ついてきちゃいましたっ
じゃないわ。
語尾に星マークがついてる感じの言い方。
人の不幸を喜んでるみたいだな、おい。
「心配してくれるのは嬉しいけど私今泣いて顔もぐちゃぐちゃだしメンタルもぐちゃぐちゃだからそっとしてくれたら嬉しいな〜ベッキョンくんよ」
「泣いてる女の子をほっとく男がどこにいるんですか！それにこれって絶好のチャンスじゃないですか？」
「はい？」
「俺入学した時からAさんにゾッコンでして！」
脳が思うようにパフォーマンスしてくれない。
どういうこと？
イケメンビョンベッキョンが私にゾッコン？
いやいやいやない、断じてない。
私を元気づけようとしてくれてるのか、優しいな〜ベッキョンくんは〜
「本当ですって」
「読心術しないで！？」
「いや声に出してましたよ」
「なんてこった…」
「Aさんは今現在フリー！てことでデートしましょう！」
「えっ！？はっちょっ！えええええ！？」
ベッキョンくんに手を引かれるまま私達は店を出た。
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作者名：ひとみ | 作成日時：2017年1月12日 14時
