◇０５「入試説明」 ページ6
教員曰く、どうやら模擬市街地演習というものを１０分間行うのが試験の内容だそうだ。
“個性”…つまり皆が持つ能力を使って仮想敵を行動不能にしてポイントを稼げばいいらしい。
持ち込みは自由との事なので私は遠慮なくマジカルペンを持ち込ませてもらう。
「じゅ、受験番号連番なのに会場違うね…」
「あ？見んなや潰すぞ。同校同士で協力出来ねぇようにしてるんだろ」
ふと、隣の席からそんな会話が聞こえてきた。
なるほど、私には関係ない事だが他の生徒は同校の人がいるからそういう対策もしてあるのか。納得した。
ボソッと「テメェを潰せねぇじゃねえか」という物騒な言葉も聞こえてきたがそこは無視した。
…よく見たら、彼はさっき私にモブと言ってきた失礼な男子生徒じゃないか。極力関わらないでおこう。
「質問よろしいでしょうか！
プリントには４種の敵が記載されております！誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態！我々受験者は規範となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです！」
人の目を気にせず一人の男子生徒がピシッと挙手をし、大きな声でそう質問した。
…凄い。絵に描いたような真面目君だ。
同級生のジャックもかなり真面目だけど、こういうタイプの真面目さではない。強いて言えばセベクだろうか。
「ついでにそこの縮毛の君！！先程からボソボソと…気が散る！物見遊山のつもりなら即刻
「す、すみません…」
眼鏡の真面目君に指摘され、私の隣の席の人は恥ずかしそうに謝罪をした。
こんな大勢の前で指摘されたら当然恥ずかしいだろう。ちょっと同情。
「オーケーオーケー！受験番号７１１１くん、ナイスなお便りサンキューな！
四種目の敵は０Ｐ！そいつは言わばお邪魔虫なんだ！スーパーマリオブラザーズやったことあるか？」
スーパーマリオブラザーズというゲームは全く知らないが、つまりこの敵は無視していいという事だろうか。
無駄に魔力を使わなくて済むならラッキーだ。
「俺からは以上だ！最後にリスナーへ我が校の“校訓”をプレゼントしよう！かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った！「真の英雄は人生の不幸を乗り越えていく者」と！
“
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 425人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：匿名 | 作成日時：2020年7月9日 4時
