【twst】NRC生が敵連合に拾われ雄英高校に行く話【MHA】 (ページ30)

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◇２９「ワープ」ページ30

「…初めまして。我々は敵(ヴィラン)連合。
僭越ながら、この度ヒーローの巣窟の雄英高校の入らせて頂いたのは…

…平和の象徴、オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして」

黒霧さんに言葉に一同が恐怖に飲み込まれる。

「本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるはずなんですが……何か変更が？
まぁ、それは関係なく…私の役目は」

「その前に俺たちにやられる事は考えてなかったか！？」

黒霧さんが話し終わる前に勝己君と鋭児郎君が先制攻撃を仕掛けた。
なんて無茶をするんだ…。

「危ない危ない……そう。生徒とはいえ優秀な金の卵」

「ダメだ！どきなさい二人共！！」

「私の役目は貴方達を…散らして、嬲り殺す」

黒霧さんはそう言うと、生徒達を自身の黒い霧で覆い尽くして別々の場所にワープさせた。
それは私も例外ではなく、目の前が真っ暗になったと思いきや突然空に投げ出されて次の瞬間地面に叩きつけられた。
身内贔屓の一環でもう少し優しくして欲しいものだ。

「いった……」

ここは土砂ゾーンか…？
叩きつけられた特に思い切り足を擦りむいてしまったようで、立とうとするとズキズキと痛む。

「おい、A」

「焦凍君…？」

「…敵がかなりいる。俺が片付けるから一旦後ろ下がれ」

私、焦凍君と一緒の所に飛ばされたのか…。
焦凍君は私を自分の後ろに隠れさせ、躊躇いもなく“個性”を使って一面を氷漬けにした。
氷が張った衝撃で冷たい風が勢いよく吹いてくる。
寒いし容赦ない攻撃だ…。

「なぁ、このままじゃあんたらはじわじわと壊死していくわけだが、俺もヒーロー志望だし、そんな酷ぇ事は“なるべく”避けたい。
……あのオールマイトを殺れるっつう根拠…策ってなんだ？」

「ッガキが…調子に乗りやがって…！」

自分が死ぬかもしれないとは言え、敵だってそうやすやすと教えてくれる筈がない。

「…早く、言え」

焦凍君は敵を睨むと同時に、もう一度氷を一面に張った。

「わ、わかった！言うよ！言うから早く氷を溶かしてくれ！！」

「…先に言え」

「お、俺らは……！」

***

敵が白状すると、焦凍君は渋い顔をしながら氷を溶いた。

「…A、行くぞ。…動けるか」

「うん、私は平気。皆が心配だし、早く…っ痛！」

勢いよく立ち上がってしまったせいで怪我をしている足に無駄な負荷をかけてしまった。