夕焼け ページ34
「っ？！」
はっと目が覚めると、私はベッドの上にいた。
なんだっけ、何があったんだっけ……？必死に記憶を手繰り寄せて、ぼんやりと記憶が蘇る。
そう、そうだ。個性を使ったんだ、体が熱くなって、それで…？
記憶を手繰りながらも並行して、個性を使えたのであれば何か体に変化はあるだろうかと自分の手足を見つめてみるが、特に変化はない。
顔も触った限りでは、特に変わったりはしていなさそうだ。
声は…？と、「あ、あー…」と発声するが、やはりこちらも変わりはないように思えた。
ぼんやり考えていた記憶は、段々と鮮明になってくる。
「ぁ…そうだ。私…」
ソファで個性を発動して、そのまま気絶したはずだ。
なのに私は今ベッドの上にいる。誰か来たんだろうか…？この家を知っている人はと考えたが、連合の皆知っている。特定ができない。
とりあえず顔を洗おう、スッキリさせようと洗面台に向かい、私は絶句する。
髪は雪のように白く、瞳は柘榴のように赤く暗い。
え、私の髪白くはなかったですよね？
え、私の目、黄色かったですよね？
私の記憶が間違っていなければ、これまでの人生全てが夢でなければ、だが。
体が変化するって色だけなの…？私の願い方が悪かったせい？
どうするんだよこれ。なんて思いはあるが、個性の使い方や自分の個性が何なのかは、理解できている。
きっと、個性を使った上で得たものだから、本能的に理解している部分という事なんだろう。
個性発現したったてへぺろなんて言う理由でごまかせるだろうか。みんなになんて言われるだろうか。
白くなった髪をまとめて、外へ出た。
そっと扉を開ける。
「ど、どーもー…」
「誰」
「あー、えと、私天願Aと申しますが……」
「あ？髪色違うだろ、目も」
「これは空より深く海より青い理由がありまして…」
「あっそ、長そうだからいいわ」
「最後まで聞いて？！」
びくびくしていたのがバカに思えるほどにあっさりとした弔くんの反応。
え、そんなことある？そんなに興味ない事ある？
一周回って寂しくなってきちゃうよ構ってよ！
思っていても言えるはずのない気持ちに口をムッと噤むと、後ろからかぁいい声がして、ついでに背中には結構な衝撃と重さが来る。
「わっ？！」とよろめくと、そんなのお構いなしな声の主が私に話しかけてくる。
「Aちゃんその髪どうしたの？前の髪綺麗だったのでなんだか残念です！」
「トガちゃん、好き…」
つい声に出てしまった。
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m(プロフ) - コメント失礼します。どちらのエンドも作ってくださるとは本当に有難いです。これから、更新再開にワクワクした気持ちで待つのが楽しみです。これからも心より応援しております。この作品を作ってくださり、読者のことを考えてくださり、本当にありがとうございます。 (2023年2月10日 21時) (
レス) @page36 id: 0d9b393e0f (このIDを非表示/違反報告)
どこぞのオタク - ぅぴゃぁ 尊い (2023年1月22日 17時) (レス) @page25 id: 625a6655ea (このIDを非表示/違反報告)
モブZ(プロフ) - 話の内容や主人公の性格性とか荼毘の言動とかめっちゃ好きです！更新頑張って下さい！ (2023年1月22日 2時) (レス) @page24 id: 4e3074e3cf (このIDを非表示/違反報告)
燈 - 社畜に年末年始など無いのです。更新遅くてすみません、気長に待って楽しんでいただけたら幸いです。コメントありがとうございます。励みになります。 (2022年12月28日 14時) (レス) id: 9e19da6f1a (このIDを非表示/違反報告)
かもめさ - 最高すぎます…！！！もう好きでしかないです。更新を楽しみにしています！！！ (2022年12月21日 11時) (レス) id: 41ebbd34c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燈 | 作成日時：2022年12月7日 11時
