性悪王女に転生したらなぜか逆ハー状態になったんだが！？

＊4話　容姿＊ ページ4

キョロキョロと知っているキャラがいないか捜していると、学園長と監督生がやって来て…



おまけにグリムも来て大騒ぎになった。



監督生はどうやら日本人の男の子らしく、この状況に困惑した顔をしていた。



…あぁ、監督生くんは中性的なイケメンだ。闇の鏡は美形しか選ばないんだろうか。



ボーッとしていると、寮順に退場することになったらしい。マレウス・ドラコニアがいないと学園長が嘆いている。



私の最推し…！みんな推しだけど、特に好きなんだよね…ひと目見たかった。



リリアがやってきて、ディアソムニアの1年生と共に退場する。



周りの人がみんな大きくて、リリアの姿を見ることができなかった。声だけ聞こえた。



私達もお兄様に連れられて退場する。



遂に…遂に、サバナクローに行くのね…！



ラギーくんにも会えるだろうか。関わるのはなるべく避けなければならないけど…遠くから眺めるくらいならいいよね？









お兄様に案内された部屋に入る。



事前に送っておいた荷物も置いてあり、なぜこんなに色々と送ってしまったのか…と思うほど物で溢れていた。



荷解きするのも大変だ。



私が送ったものだけじゃなく、ファレナお兄様が送ってくれたものもある。



アルバムに、ドレスに、アクセサリーに…



どれもキラキラと眩しくて、前世の記憶を取り戻した私にとってはあまり必要のないものばかりだ。



そもそもドレスいらなくね？男子校で舞踏会でもするつもりか？中世かよ！



それにしても売ったらいくらになるんだろう…なんて考えながら整理していく。



クローゼットがあっという間にいっぱいになった。



ついでに着ていた式典服を脱ぎ、寮服に着替えてみる。



少しサイズが大きいがなかなかに動きやすい。



姿見の前に立つ。



見慣れたはずのその顔は、前世を思い出してしまったせいだろうか、少し違和感があった。



明るい茶色の腰くらいまである髪は緩くウェーブしていて、黄緑色の大きな瞳はつりあがっている。耳と尻尾が動く。



結構な美人には違いないが、どこからどう見ても漫画に出てくる悪役令嬢だ。



性格は顔に出るというけれど…まさにそうだ。性格の悪さが顔に出てしまっている。



にこっと笑顔を作ってみる。我が顔ながら怖い。何か企んでそうな笑顔だ。



ため息をつく。勝ち組かと思ったけど、意外とハードモードだったり…？

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