二三日 ページ24
森畠は困惑し、月島の言った言葉を受け入れられずに再度聞き返す。
「喇叭手が無くなるかもって...どういう事ですか?」
「喇叭手は敵に動きが読まれてしまう事が多々ある為、無くなる可能性が高いそうだ。
まぁ、中尉殿の憶測に過ぎないがな。」
そう聞いて森畠少し安心する。
「なら...良かった。
自分が最後の喇叭手になれるなら、本望です。」
「そうか...」
森畠はその後、風呂から上がり部屋へ戻る。
夜道は梟の声や、遠くで木々が擦れる音が微かに聞こえ、 とても寂しいように思えた。
___________
部屋の戸をガラリと開けると宇佐美、尾形上等兵が就寝までの暇を持て余すためか、床に肘をついて腕相撲をしていた。
「ぬぬ...」
「んぅん...」
森畠が部屋にそっと入ると、宇佐美は森畠に気づき、目線をこちらに移して腕の力をよわめてしまった。
「...あ、森畠く...ッ!あぁ!!今のは駄目だろ!」
尾形上等兵はその一瞬の隙をつき、腕相撲で宇佐美を負かした。宇佐美はそんな尾形にピーピー文句を垂れる。
「油断するお前が悪い」
「はーっ?」
森畠はその二人の会話聞いてフッと微笑んみ、うつ伏せになって居る二人の横に座り込んだ。
「お二人は何時、部屋にお戻りになられたのですか?」
森畠の質問に上等兵二人組は顔を合わせる。
「えーっと、ざっと1時間位前...かなぁ」
「えっ!?!そんなに寝てたんですかッ?」
「あぁ。無視したけどな」
「えぇ...」
「つか、森畠さぁ。いい所で入ってこないでよー。腕相撲勝ちそうだったのにー」
「す、すみません...」
森畠は宇佐美の気迫に少しばかり怖気ずき、小さくなった。
「もっかい!もっかいやろ!」
「上等だ」
「森畠君も!」
「え、自分もですか?」
こうして森畠含みの腕相撲第二ラウンドが始まった。
64人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
赤青ほとゝぎす(プロフ) - 忍者氏さん» コメントありがとうございます!はいっ勇作さんも大好きで大好きで予定より早めですが登場させました!あの笑顔って営業スマイルって呼ばれてるんですね…!(伝わってるのがすごい)笑顔がぎこちない尾形上等兵も大好きでこちらも登場させました! (2019年2月13日 18時) (レス) id: e1ece6f77f (このIDを非表示/違反報告)
忍者氏(プロフ) - こんばんは!勇作さんでましたね…!尾形の営業スマイルが思い浮かびます笑今回のお話もとても好きです( ´∀`) (2019年2月13日 0時) (レス) id: 5510d14e32 (このIDを非表示/違反報告)
赤青ほとゝぎす(プロフ) - 忍者氏さん» こんばんは!私ニコニコ初めてだったんですが、まさか.....反応してくださるとは思ってもいませんでした(--;)そして、最近最新なくてすみません。勉強の野郎が邪魔をしてくるんです.....w (2019年2月4日 22時) (レス) id: e1ece6f77f (このIDを非表示/違反報告)
忍者氏(プロフ) - めろんMiiです!お久しぶりです。ニコ生面白かったですね…僕もなにかコメントすればよかったです笑 (2019年2月4日 19時) (レス) id: a461264cdc (このIDを非表示/違反報告)
赤青ほとゝぎす(プロフ) - めろんMiiさん» ありがとうございます!(●´▽`●)やっぱり男前のキャラはカッコよく登場させなければと言う使命感が働きまして...^^ (2019年1月4日 14時) (レス) id: e1ece6f77f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ