I DOLL−27. ページ27
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『あ…私、お酒残ってるから、飲んでくるね』
そう言って立ち上がり、
アクアリウムバーに向かおうとすると
船内に繋がる扉にナミとロビンが寄りかかってたっていた。
ナミ「続き、飲むでしょ?」
『! うん!』
ロビン「ふふ、持ってきたわよ」
ナミはニヤリと笑って、お酒の入ったグラスを揺らした。
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『ふぅ…』
ナミ「疲れた?」
『うん(笑) でも、楽しかった!』
甲板の端に座り、
足を柵の間から空中に投げ出したような姿勢。
私の両隣に、ナミとロビンが座った。
少し離れた後ろからは、
釣竿を片付けろだのリズちゃんを走らせるなだのと
ワイワイと声が聞こえた。
ナミ「で?」
『え?』
ナミ「あんた、ホントの名前は何?」
『……!!!』
気付かれていた。
どこまでバレたんだろう。
嘘をついていたから、何かされるのかな。
慌てる私に、ナミは笑って続ける。
ナミ「ちょ、ちょっと待って!安心して、別に何もしやしないわよ(笑)」
ロビン「きっと皆気付いているわ(笑)
だって、リズ と呼んでも少し反応が遅いもの(笑)」
ナミ「言いたくないなら無理に教えろとは言わないわ(笑)」
特に気にする様子もなく、
先程までと同じように笑うふたりに
ほっと安心した。
グラスの中のお酒を少しだけ喉に流した。冷たい感覚が、心地いい。
『……A。Aって言うの。ドールでも、リズでもない、ホントの名前。』
ナミ「そう、A!」
ロビン「ふふ、いい名前だわ」
出会ったのも今日で、
数時間前のことなのに。
その時は、名前を教えることに抵抗があって
罪悪感を感じつつも、嘘の名前を言ったのに。
それなのに、今はこんなに心を開いていると実感した。
馬鹿みたいと言われたらそうだろう。
仮にも彼らは海賊で、こんなに踏み込む必要も無いはずなのに
彼らと過ごすこの船が、とても心地よいと感じていた。
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百瀬(プロフ) - もみじさん» 返信遅れてしまいすみません(;-;)ありがとうございます! (2019年1月26日 14時) (レス) id: 50ca592013 (このIDを非表示/違反報告)
百瀬(プロフ) - みかんさん» 返信遅れてしまいすみません(;_;)ありがとうございます(笑) (2019年1月26日 14時) (レス) id: 50ca592013 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - コメントみてて作者さんはすごくいい人だと思いました!強く言われてもきちんとかえしていてかっこいいです!応援してます!! (2019年1月16日 23時) (レス) id: a62820a14e (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 神対応ですね笑、作者さん (2018年12月8日 23時) (レス) id: 671a807c78 (このIDを非表示/違反報告)
百瀬(プロフ) - みらいさん» 返信遅れてしまいすみません。コメント、そして貴重なご意見ありがとうございます。今後の執筆の参考にさせて頂きます! (2018年12月8日 11時) (レス) id: 50ca592013 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百瀬 | 作成日時:2018年9月8日 21時