328.回る毒 ページ42
吸っては吐き出し
吐き出しては吸いを繰り返ししばらくすると
変色はだいぶ収まり、宇随さんの顔も少しばかりよくなった。
私は持参していた小物入れから薬を取り出した。
「これ飲んでください。私の知り合いの腕のいい医師がくれた万能薬です。これを飲んでおけば多少楽になるかと、」
って言っても警戒して飲まないんだろうなぁ
そう思って私はおもむろに一粒取り出して自分の口へ含み飲み込んで見せた。
それをじっくりと観察したのち安全と判断したのか
宇随さんは薬を受け取り飲み込んだ。
それでも宇随さんの状態は芳しくない。
すでに息はあがり、目の焦点も定まっていない。
すぐにでも適切な処置を受けなければ最悪の場合死んでしまう。
そんなことあってはならない。
私は深く呼吸をし全身に酸素を巡らせる。
「宇随さん、少しだけ辛抱してください。」
そう伝えると私は呼吸を使って宇随さんを担ぎ上げた。
そのことに驚いたのか宇随さんは身じろぎをしたものの
まち、力なくぐったりと背にもたれかかった。
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さきた(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます!ゆっくり更新ですが気長にお付き合いくださるとうれしいです。 (3月1日 21時) (レス) id: 60f14c4ce3 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 面白すぎです。更新頑張ってください (2月26日 22時) (レス) @page44 id: 45c23c9df8 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖 - 今まで見た中で一番好きな作品です!次の更新楽しみに待ってます! (6月22日 3時) (レス) id: e56bcdd9cf (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 続きが速く見たいです! (2023年2月5日 18時) (レス) @page42 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - また更新楽しみにしてます (2023年1月22日 23時) (レス) @page41 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきた | 作成日時:2021年7月22日 23時