8.誤解 ページ8
曲がり角から顔だけ出して辺りを伺う。
A「……ぁっ…!!」
一期と鶯……!!!
どうしようこっちに歩いてくる。
口元に手を当てて息をひそめる。
私はそのままゆっくりと後ろに下がって逃げようとした。
鶴丸「____主…!?!?な、何してっ…!!?」
A「____っ!?!い、嫌あああぁぁぁっ!!!!!」
後ろにいた鶴さんに気付かず、突然声をかけられたものだから、びっくりして大声をあげてしまった。
鶴丸「__ば、ばか!!静かにしろ!皆が驚いて集まってくるぞ!」
A「____むぐ…っ…」
鶴さんは私の口を手で塞ぐと、着ていた白い着物を肩にかけてくれた。
A「__すっ……すみません……」
びっくりしたのと恥ずかしさで涙がこぼれ落ちた。
鶯丸「____主!!!」
一期「__何事ですか!」
私の悲鳴を聞いて、近くにいた一期と鶯がすぐに駆けつけた。
一期「__一体何が…!!主、すぐにお着物をお持ちいたします。少々お待ちを…!」
うずくまって泣いている私を見て、一期は踵を返して着物を取りに行ってくれた。
鶯丸「____貴様、主に何をした。白状しないならここで切り捨てる。」
鶯は刀を抜き、鶴さんの首元に突きつけた。
A「違っ…!鶯だめです!!」
私の声には全く耳を貸さず、鶯は刀を仕舞ってくれない。
鶴丸「__は…!?ちょ…!落ち着けって…!!」
鶯丸「主をこのような格好にさせて泣かせるなど、万死に値するぞ。」
鶯の目は真剣だった。
鶴さんも身の危険を感じたのか、刀に手をかけた。
このままじゃ…!!
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