18.冷たい手 ページ18
医者「＿＿風邪でしょう。おそらく疲れがでたのですね。安静にしていれば良くなります。薬を出しておきますね。」
A「はい…ありがとうございます。」
こんのすけが政府と連絡を取ってくれたおかげで、政府から医者が送り込まれた。刀剣男士は神様とはいえ、身体は人であるため病気にもかかるとのことだった。
＊
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夜になっても、私は鶯のそばを離れなかった。氷水で冷やしたタオルを何度も額にのせるが、すぐに温かくなってしまう。
39度近い熱が未だに下がらず、苦しそうな呼吸が続いている。
鶴丸「＿＿主、本当にいいのか？1人で看病は大変だろう？」
障子戸が開いて鶴さんと一期が顔を出した。
A「はい、今夜は私がついていますから、皆さんはどうかお休みになってください。」
一期「主…、何か出来ることがあれば、いつでもお申し付けください。」
A「ありがとう…。」
2人が去ったあと、私は静かに鶯に話しかけた。
A「鶯……苦しいよね、ごめんね……。鶯が具合悪いって気づいてあげられなかった…。」
何度も氷水につけた手は感覚があまりなくなっていた。その手を鶯の手の上にそっと重ねると、熱い体温が伝わってきた。
A「今冷やすから待っててね。」
一向に下がらない熱。ぬるくなった氷水を変えてこようと、鶯の布団から離れようとしたその時。
きゅ…
鶯が弱い力で私の手を握った。
そして、私の名を呼ぶ。
鶯丸「……める…………？」
A「＿＿目が覚めたみたいで良かったです。私は此処にいます。だから今は安心して休んでください。」
鶯が安心できるように言ったつもりが、手をさっきより強く握られた。
鶯丸「……手が……、冷たくて……っ…氷、みたいだ………」
A「そうですか？それより、身体、辛いでしょう…？すぐに新しい氷水を用意してタオルを冷やしなおすので、待っていてください。」
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＊
氷水を替えて部屋に戻ると、鶯は眠っていた。さっきより少しだけ呼吸が落ち着いたように見える。
よかった……
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