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9.掛けられたのは布団と言葉 ページ9

*



しのぶ「そういえば…急に連れてきて大丈夫でしたか?

深い傷でしたし、お家の方に何も言わずに連れてきてしまいましたが。」


A「家、は…大丈夫です。」




そうか、ここは家じゃない。


村の人も、仕事も



ここには、もう、ないんだ。




月には雲ひとつかかっておらず、

光がそのまま降り注いでいる。


ただただ月を眺めた。



しのぶ「私はちょっと用事があるのでこれで失礼しますね。」


そういうと、ひらりと衣を揺らした。



A「あ、」


しのぶ「?どうかしましたか。」


A「上着の裾、が、ほつれてます。」


しのぶ「あら、本当ですね。」



A「あ、あの、針と糸、ありますか。


ちょっとなら、直せます。」





そんなことを言ったことに、自分が驚いた。



自分から仕事をしたいなんて思ったこと無かったのに。




しのぶ「ふふ、では是非。お願いします。」



動きやすい服を着ているし、ほつれにくい縫い方にしておこう。






A「…はい、出来ました。」


しのぶ「凄い。あんなに早いのにしっかり縫えているんですね。」




まじまじと服を見られて、何だか体の体温が上がる。



でも、嫌な感じはしなかった。



ふわふわと、暖かい感じ。




ふと肩と背中に温かさを感じた。



しのぶ「夜は冷えます。羽織っていてください。

掛け布団で申し訳ないですけど。」




じゃあ、といって胡蝶しのぶさんはふわりと去ってしまった。


肩にかけられた布団はふわふわしていた。




頭の中もふわふわして、






…だめだ、ここで寝ては…




朝が、来た時に…日に…





もっと…奥へ…








*

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まゆゆ(プロフ) - ヒロインちゃん可愛いっ!更新待ってます♪ (4月16日 22時) (レス) @page35 id: d6c6f36b97 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - とても素敵なお話です!続きが気になります!更新を楽しみにしてます⸜( •⌄• )⸝ (2月4日 11時) (レス) @page28 id: 311499c733 (このIDを非表示/違反報告)
はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (2月3日 22時) (レス) @page28 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
初心者です! - 面白すぎて地球滅ぼせますy(((すっごく面白いです!これからも無理せず更新頑張ってください! (1月2日 17時) (レス) @page27 id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
ちだまり(プロフ) - 更新されてる😭大好きです…!!これからもゆっくり頑張ってください😭💪 (12月31日 18時) (レス) id: 10c37c042f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:福笑い | 作成日時:2022年9月5日 16時

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