人間なのに、首を切られた

28.お仕事 ページ28

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行った先は畳の綺麗な部屋で、立派な棚があった。


あ、破れた服



しのぶ「Aさんは確か、裁縫がとてもお上手でしたよね。」

A「…一通りは、できます。」


しのぶ「アオイは炊事などで忙しいですし、裁縫ができる人がいなかったんですよ。

そこで是非、Aさんに鬼殺隊の隊服の修繕をお願いしたいんです」



服の修繕は、村でもよくしていた。


A「はい。」


しのぶ「この部屋にあるものは何でも使ってくれて構いません。

布が無くなったら、私に言いに来てくださいね。」




裁縫道具一式


丈夫な布、破れた服



しのぶ「あ、そうそう。同じ型の服で、誰が誰のものか分からくなりやすいので

上に置いている紙をなくさないように気を付けてくださいね。」


A「…あの、名前が分かれば、使いやすいでしょうか」


しのぶ「そうですね。何かいい方法があれば、ぜひお願いします。」




仕事があるらしく、しのぶさんはどこかへ行ってしまった。


見慣れない服の形だけど、糸をほどいて形を見れば理解できそうだ



やることは、いっしょ


ここではたくさんお世話になったし




その分働いて返さなければ










なほ「、Aさん！」




A「は、はい。」


きよ「やっとこっちむいた。」

すみ「何度呼んでも反応しないから、びっくりしましたよ！」

なほ「もうお風呂の時間ですよ。」



あたりは暗くなっている。


あれ、いつろうそくを付けたんだっけ。


裁縫に集中するとたまにこういうことがある。




A「ご、ごめんなさい。」


きよ「怒ってないですよ。」

すみ「ほら、お風呂一緒に入りましょー！」



手を引かれて、歩く。


手をつないでもらうのは、あたたかい。



胸のあたりがほわほわする



なほ「Aさんの体の傷、はやく治るといいんですけど。」

きよ「ほんとに！」

すみ「こんなにきれいな肌に傷つけるなんてひどいです！」



ぷんぷんとおこりながら、３人が体を洗ってくれる。




お湯が温かい。





いつか３人のことも洗ってあげられたらいいな



こんな風になにかしてあげたいと思う自分に少し戸惑った




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