人間なのに、首を切られた

27.美しさ ページ27

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不死川「つーか煉獄。謝罪はしたんかァ？」


煉獄「これからする！」



じっとこちらを見る瞳はやはり燃える炎のようだ。


でも、眉が柔らかく下がっている






煉獄「俺の勘違いで、君に刃をふるってしまった。


…本来ならば弱き人を守るために振るう刃を…




本当にすまない。」





こんなに大きな人が、


私なんかに目線を合わせて、頭を下げてまで謝罪をしている



A「、あやまら、ないで、下さい。

私が、…鬼みたいだから、いけなかった、です、」




煉獄「そんなことはない！」




顔の距離が一気に近くなる。




めらめらとした、髪


燃えている





煉獄「君の肌も！髪も！瞳も！美しい!!


君はもっと自分の容姿に自信を持つべきだ！」





美しい、？





それはもっと、きれいな色のものに使う言葉だ



わからない




色のない私には



ないものを持っているあなたが





なんで私を、美しいというのだろう








不死川「おい煉獄。


混乱してるだろ、いきなり求婚してんじゃねェよ。」



煉獄「なっ！！求婚ではない！！」


不死川「うるせぇ！もっと音量下げれねぇのか！」




わぁわぁと声がする頭上を見上げながら


きらきらと燃える髪色を見ていた。



それは幾重にも重なった着物でも表しがたい色




やはり、綺麗とはこういうことのはず






しのぶ「あ、Aさん。ここにいらしたのですね。


少しやっていただきたい仕事があって、



…どうかしましたか？」




A「きゅうこん、って、なんですか。」




しのぶ「…そうですね、


相手に結婚、つまりずっと一緒にいる約束を申し込むことでしょうか。



ちなみに、どちらの方に『きゅうこん』されたのですか？」




A「え、っと、」


不死川「俺はしてねェ。煉獄だ。」

煉獄「だから求婚ではない！！」



しのぶ「煉獄さんにはあとで『詳しく』伺いますね。


では、Aさん、行きましょうか。」




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