人間なのに、首を切られた

20.夢みたい ページ20

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戸惑う私に対して


しのぶさんは手を顎に当てて考えている。




しのぶ「いきなり食事を増やしたら体に悪いですから、

しばらくたってからになりますけど


一日二食、寝床付きで。屋敷での雑用などからお願いしたいです。」



ここに、住む…




木でできた、風が入ってくる隙間のない家。



暖かい寝床と、温かいおふろ。



優しい、話しかけてくれる人たち。





A「…ここに、住んでも、いいんですか。」



しのぶ「こちらからお願いしたいくらいです。」


宇随「それともお前のいた村(？)に戻るかー？」




A「ここがいい、です！」





初めて心から声が出た。


周りの人の目も見開かれている。



…あ、大きい声になってしまった。






不死川「はっ、でけぇ声出せんじゃねーか。」

しのぶ「では服を用意しなくてはいけませんね。」

宇随「まずは太れよ、A。」



アオイ「よろしくお願いします、Aさん。」


きよ「やった！」

すみ「Aさん、これからも一緒ですね！」

なほ「お仕事頑張りましょうね！」




戸惑いながらも、頷いた。


たくさん話してたくさん聞いて


頭の中がいっぱいで、少し痛いくらいだった。



その日は胃に優しい、重湯というものをいただいた。

とろみのある飲み物だった。


自分までとろとろと、まどろんで





どうか、夢でありませんように





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