人間なのに、首を切られた

18.気まぐれな勧誘 ページ18

*

宇随side




胡蝶「まぁまぁ。宇随さんの方が女の人の扱いは分かってそうですし。

今回は、不死川さんの意外な一面が見られましたけど。」


泣き終わったらしく、彼女がこちらの方を見ている。

目の下の赤さが、最初より親しみやすさを感じさせる。


胡蝶「どうかしましたか？」



「ありが、とう、ござい、ました。」


冨岡「誤解を解いただけだ。」

宇随「気にすんな気にすんな。」


宇随「こういう時は笑っとけ、な？」


元気づけてやろうとばっと抱き上げた。



近くで見ると一層その白さが分かる。


驚いて見開かれた目に光が映った。


落ちまいと俺の肩に、か細い腕を伸ばして掴まっている。



きよ「わ、Aさん!?」

すみ「落っこちちゃいます!!」



不死川「おい宇随、幼女趣味は笑えねぇぞ。」


胡蝶「何してるんですか宇随さん、刺しましょうか？」

宇随「違うわやめろ。」



そんなやり取りを見て、



彼女は顔を少しほころばせた。




お、可愛い。


宇随「お前、名前は？」


「A、です。」



宇随「A、嫁に来るか、既に３人いるから賑やかだぞ。」




胡蝶「アオイー、棚にある小瓶持ってきてください。黒色の。」


宇随「待てって冗談だ。

こんな小さいんだ。流石に数年後にするわ。」


不死川「そういう問題かァ？」



胡蝶に殺されそうだし、この辺で降ろすか。





胡蝶「不死川さん、お茶ぐらい飲んでいってください。

Aさんのことは気がかりでしたし、お礼です。」


不死川「じゃあ、言葉に甘えるわ。こいつも気になるし。

いっぱい食えよ。お前は細すぎだァ。」


宇随「確かに。背も子供にしても小さくねぇか？」


冨岡「A、年はいくつだ。」



A「…十五才、です。」


「「は／え!?」」



声がそろって、Aの肩がビクッと揺れる。




なほ「Aさん、もっと幼いと思ってました。」


宇随「８歳差か…いけるな。」

胡蝶「何がいけるんでしょうか宇随さん。」



不死川「刀抜くな胡蝶。対立違反になるぞ。

やんなら拳か毒でやれ。」


宇随「いや、止めろよ。」



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