人間なのに、首を切られた

15.説明不足な召集 ページ15

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宇随side



宇随「おい、胡蝶。邪魔すっぞ。」


胡蝶「おや宇随さんまで、珍しいですね。」


宇随「まで？俺は冨岡に呼ばれただけなんだが。」




不死川「てめぇもかよ。冨岡の野郎、なにが『蝶屋敷に来い』だ。


会ったら叩き切ってやらァ…!!」





呼び出され方は同じみたいだな。


一体何の用事なのかは全く言わずに呼ばれた。





胡蝶「おや、本人のご登場ですね。」



冨岡「来たか。少し来い。」


それだけ言うとスタスタと振り返りもせず歩いていく。



相変わらず地味なことしやがって。




胡蝶「冨岡さん、少しくらい説明しませんか？

このままだと、ここで不死川さんに暴れられそうですし。」


不死川「おい、てめぇ表出ろや。」

胡蝶「ほら。」


聞こえてはいるらしいが、冨岡は足を止めなかった。


仕方がないので、もうついて行くしかない。




冨岡「…煉獄が首を切った少女に会った。


本人は、自分を鬼だと言っている。」





不死川「は？」


胡蝶「冨岡さん、何を言っているんですか。

彼女は人間です。会ったなら分かっているでしょう。」



冨岡「だからお前たちを呼んだ。」


宇随「おい、待てよ。派手に説明しやがれ。」




そのまま歩き続ける冨岡に追いつこうと曲がり角を曲がった時、



白いものが見えた。




外から入る光が、皮膚に、髪に反射して一層白く見える。





少し濡れた髪を揺らしながら、こちらに振り返った。




*

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