48.Shota ページ48
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「翔太って、一見他人に興味なさそうに見えるのに
本当は人のことよく見てるんだね。」
ふたりで並んで歩きながら
ふと、Aがそう呟く。
翔「おまえ、それ褒めてんの？
けなしてんの？」
「褒めてるよ、もちろん。」
ようやく彼女が少し笑ってくれて
少し安堵する。
「翔太は、昔からずっと優しかったよ。
私が辛い時、いつもすぐに気づいてくれた。」
翔「………別に万人に優しいわけじゃないと思うけど
おまえのことは良い子だと思ってたよ、ずっと。」
Aが、顔を上げて俺のことを見つめた。
翔「おまえのこと、昔から“良い子ちゃん”とか
そうやってよくからかってたけど
親の期待に応えてるからとかじゃなくて
おまえが本来持ってる優しさとか
そういう部分が素直にすげぇなって思ってた。
俺には無い部分だし。」
「………ただ、親に嫌われたくなかっただけだよ。
計算高くて、ズル賢いだけ。
私が良い子にしてれば全部上手くいくから
波風立てないような方法を選んでただけ。」
翔「それだって、すごいことなんじゃないの？
誰にだって出来ることじゃないじゃん。
俺だったら、反抗してとっくに愛想尽かされてるよ。」
そう口にしながら
親の期待に応えなければ
きっと見放されてしまうであろう彼女が
たまらなく可哀想に思えた。
彼女は、本当の気持ちを口にすることさえ
きっと許されないんだ。
「…………ありがとね、翔太。
あれから殴られたりはしてないから
高校卒業するまでなんとか頑張ってみる。
話聞いてくれて、ちょっと元気になった。」
そう言って、これ以上俺に心配かけまいと
頑張って笑顔を作る君を見て
無性に胸が切なくなった。
ほとんど反射的に、俺は彼女の腕を引っ張って
その身体を自分の胸に抱き寄せた。
「………っ」
驚いた彼女の身体が、強張っているのがわかる。
何も言わず、優しく頭を撫でると
徐々に緊張が解けていくのが感じられた。
「……………翔太？」
恐る恐ると言う言葉がぴったりなくらい
彼女がおずおずと言葉を発する。
この先の展開なんて、何も考えていない。
下心も無い。
ただ……………俺は。
翔「…………ごめん、俺、何も出来なくて。」
口をついて出たそんな言葉に
彼女はふっと笑う。
「…………ううん。
翔太と話すだけで、元気出るよ。」
無力な自分が、もどかしい。
どうやったら彼女の力になれるのか
今の俺には、わからなかった。
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恋那(プロフ) - サラさん» リバイブ今でもほんと1番大好きでたまに読み返しては泣いてます（ ; ; ）笑サラさん紫耀くんのイメージだったのでしょっぴーびっくりしました！笑そう言っていただけて嬉しいです(>_<)これからも楽しみにしてます♡ (2021年11月14日 1時) (
レス) id: fc8046642d (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 恋那さん» れなちゃんがコメントくれたから、久しぶりに私も懐かしくなって昔の作品読み返したりしたよ笑。しょっぴー好きなんだね♡れなちゃんがコメントくれたから、また更新する気が湧いてきたよ(>_<)ありがとね (2021年11月10日 11時) (レス) @page46 id: a22bbce5cb (このIDを非表示/違反報告)
恋那(プロフ) - サラさん» あのれなです(＞＜)数年前から渡辺翔太くん推してて久々に占ツク開いたらサラさんが渡辺翔太のお話書いててひとりで嬉しくなりました(＞＜)未だによく読み返すくらいどの作品も大好きです☺︎♡ (2021年11月2日 2時) (レス) id: fc8046642d (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 恋那さん» れなちゃん、、？あのれなちゃんかな（ ; ; ）コメントありがとう！人違いだったらどうしようと怯えてます笑。ブリュレ読んでくれてるんだね、ありがとうー(＞＜) (2021年11月1日 23時) (レス) id: a22bbce5cb (このIDを非表示/違反報告)
恋那(プロフ) - こんにちわ☺︎覚えてないかもしれませんがお久しぶりです！！reviveからずっとサラさんの作品が大好きでコメントさせて頂きました。ストーリーもひとりひとりの言葉使いも繊細で見るたびに引き込まれます。これからも楽しみにしてます！☺︎ (2021年11月1日 16時) (レス) id: fc8046642d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2021年1月5日 19時
