目黒さんの家政婦です (ページ35)

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それからどれくらいたったのだろうか

　人を待ってる時間はとても長く感じる

　『、、、寒い』

　いくら布団を被っているとはいえ

　玄関の前はすごく冷える

　靴下、履いてきたらよかったな

　なんて考えていたら

　『！』

　足音が聞こえてきた

　その足音が扉の前で止まり

　鍵が開いた

目「あーさっむ」

　耳を真っ赤にさせた目黒さんが帰ってきた

目「ってお前なにしてんの」

　靴を脱いで私に気付いた目黒さんが

　目を見開いて驚いている

　『、、、よかったぁ

　帰ってきてくれた』

　ほっとして

　ポロポロと涙が出てくる

目「あーあー、なんで泣いてんだよ」

　目黒さんがしゃがんで私の頬を

　冷たい手で引っ張る

　『んぅ～』

目「長い時間ここにいただろ

　冷え切ってるじゃん」

　私の手を握ってそう言う

　『、、、だって、起きたらいないんだもん』

目「あー夕飯買いに行ってた」

　目黒さんの横にはスーパーの袋が

　『そうだったんですね』

目「ほら、飯食うぞ

　リビング戻ろ」

　『はぁい』

　右手で袋を持って

　左手で私の手を引いて行く

目「びっくりしたわ

　帰ったらでっかい団子がいたから」

　『、、、すみません』

目「すぐ用意できるから

　ソファーで横になっとけ」

　『ありがとうございます』

　横になりながら

　キッチンに立つ目黒さんは新鮮だな、

　なんて思ったけど

　きっと口にしたら怒られるんだろうなぁ