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 『っはぁ』


 悪夢を見た


 両親が暗闇の中に消えていく


 走っても走っても追いつけない


 よくこの悪夢を見る


 ここに来てからは見たことがなかったのに


 よっぽど弱ってるみたいだ


 『今何時、、?』


 窓の外は真っ暗になっている


 おもむろにスマホの画面を付けると


 20時を過ぎていた


 『、、、目黒さん』


 悪夢を見たせいか


 心細くて目黒さんがいるであろう


 リビングに布団を引きずりながら向かう


 『いない』


 リビングは電気がついておらず真っ暗だ


 『部屋にいるのかな』


 目黒さんの部屋をそーっと開けてみるが


 ここも真っ暗だ


 『、、、どこにいったの』


 熱のせいで涙腺が緩くなって


 半泣きになりながら


 玄関に行くと


 目黒さんがよく履いていた靴がない


 『うぅー』


 布団を被って玄関の前で丸くなる


 、、、帰ってくるよね


 いなくならないよね


 両親もそうだった


 いつも通り出かけてそれっきり帰ってこなかった


 よく考えると今の私には目黒さんしかいない


 親友のむぎちゃんは高校を卒業して


 イギリスに留学に行った


 改めて考えると余計に寂しくなってきた


 『早く、帰ってきてください、、』


 

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作者名:あぼかど | 作成日時:2020年1月22日 18時

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