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「とりあえず次にそういう飲み会とかある時は、迎えに行くから言って」
「もしりょうくんが行けなかったら、僕らもいるし」
「それはさすがに申し訳ないというか」
「俺らに遠慮するでない!」
「だってみんな忙しいのに」
「今日みたいにずぶ濡れで帰ってこられる方が心配するの。飲み会だけじゃなくて、残業とかで遅くなる時も行ける時は行くから」
わかった?ってりょうくんが頭を撫でるからもう頷く以外の選択肢はございませんでした。なんでこんなやさしいのこの人たち。
「よし帰るよA」
「うん。てっちゃん、虫さんありがとう」
「気を付けてね。運転するのはりょうくんだけど」
「A、泊まってってもいいんだよ」
「連れて帰りまーす」
「てっちゃん。また来るね」
ばいばいって玄関で靴を履こうとして、気が付いた。両足靴擦れしてるんだった。靴履くのやだな…てっちゃんのサンダル借りて帰ろうかなって考えてたら突然身体がふわって浮いてびっくりした。これはかの有名なお姫様抱っこというやつでは?そして私を抱えてるのは、りょうくんですよね。なにこれ今日嫌なことがあったからご褒美?
うれしい、けど、はずかしい。せめておんぶにしませんか。
「りょうくん重いから降ろして」
「降ろしませーん」
「せめておんぶに」
「文句言わない。足痛いでしょ?」
「いたいけど」
「じゃあいいじゃん」
「そこの二人。いちゃいちゃするなら早く帰ってー」
「かえれかえれー!Aだけ置いていってもいいぞー!」
「じゃあね、虫さん。てつやも」
「はーい。僕もそのうち帰るよ。Aちゃん、またね」
「普通に無視するじゃん!」
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花(プロフ) - ななさん» 温かいお言葉ありがとうございます!拙い文章ではありますが、続けて書いていけるように頑張りたいと思います! (2019年4月23日 23時) (レス) id: 20c6cc5c87 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 初めまして!素敵な読み物ありがとうございます(*'▽'*)これからも作者さんのペースで投稿待ってます…! (2019年4月22日 19時) (レス) id: 52db76b921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花 | 作成日時:2019年4月13日 20時