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第7夜。 ページ7

禰豆子の血鬼術によってなんとか生還した宇髄は、嫁たちの肩を借りて一人の男を探した。

「クソ!朝霧は何処にいる!?」

宇髄だけでは無い、蛇柱_伊黒小芭内_までもが捜索に加わっていた。

妓夫太郎の血鬼術を伊之助と善逸を庇ってモロに喰らった朝霧。
庇いきれてなかった所を見る限り、彼も相当な重症な筈だ。
しかし、当の本人が何処にも見当たらない。
そう宇髄が騒ぎ出し、隠も何人か含めて捜索し始めたのだ。

吉原は妓夫太郎の血鬼術で全壊。
もはやただの瓦礫の山と化していた。

そんな中から朝霧涼雅という男を見つけるのはそう容易くはない。

「天元様、無茶です!これ以上はお体に触ります…!!」
「いや!!朝霧を見つけるまで俺は帰らねぇ!!」

伊黒も宇髄も捜索だけでかなり疲弊していた。
加えて宇髄は重症だ。
そんな中、周りの鬼の気配を気にしつつ、捜索することは困難に等しかった。

そして捜索して1時間ほどだった頃だった。

「カハッ」

瓦礫の下から呼吸音と共に、僅かに腕が見えたのを伊黒が見つけた。

「朝霧か!」

伊黒は珍しく取り乱すと、瓦礫を退け、朝霧の腕を掴み、ゆっくりと瓦礫の山から救出する。
瓦礫の下からは頭から血を流し、衰弱しきった朝霧が発見された。

いつも彼の右腕に巻かれている包帯はどこかへと消え去り、彼はそれを必死に抑えていた。


「朝霧、見せてみろ。」
「小芭内、お願いだ、見るなッ……。」

衰弱しきった朝霧にはもう抵抗する力は残されておらず、あっさりと右腕を抑えていた左手は退けられた。


「これは………。」

伊黒は息を飲んだ。
そして、冷静になり、朝霧の既に破けている隊服を仕方なしとちぎり、包帯代わりにと彼の右腕に巻きつけた。


「朝霧、戻ったら説明をきちんとしろ。全てだ、全て。お前はなにせ隠し事が多すぎるからな。」

伊黒は軽々しく朝霧を持ち上げると、隠には自分が朝霧を蝶屋敷へと運ぶと伝え、夜の街を素早く駆けた。

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天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022  
作成日時:2019年9月9日 22時

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