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第34夜 ページ34

〈涼雅ッ、俺の事はいいッ!!逃げろ____!!〉
〈なんで、そんなこと言うんだ!!俺も雨月さんと戦うッ!〉

ザザッ

〈雨月さッ………!!?〉
〈______あり、が、とう、朝霧、涼雅。俺の、継子。〉


ザザザッ


〈うわぁあああああああああ!!〉


カチッ


「ゆ、め……。」

朝霧が目を覚ますと、そこは鬼の根城・無限城であった。


「漸く目覚めたか。」
「鬼舞辻、無惨……ッ!」

日輪刀を振るおうとするも、手が後ろで拘束された状態で床に転がされており、思うように身動きが取れず、そんな朝霧を鬼舞辻は嘲笑した。


「どうするつもりだ。」

鬼舞辻はゆっくりと朝霧に近ずき、彼の頬に爪で傷を付けると、こう言った。


「産屋敷を殺す。」


その一言に、朝霧の殺気はこれ程かと言うまでに膨れ上がる。
鬼舞辻が直々に鬼殺隊の頭を殺しに行くと言う。
皆が慕う、産屋敷耀哉を。


怒り、憎悪、嫌悪。
それらが朝霧の中に計り知れないほどに募っていく。


「全集中、光の呼吸、肆ノ型____蛍火」

朝霧は怒りに任せ、拘束を引きちぎり、腕から流れ出る血など気にもせず、日輪刀を振るう。

蛍火は、相手を刀で突いた後、一直線に斬り裂く技だ。

鬼舞辻に日輪刀が刺さることはなく、切っ先が掠るだけだった。
しかし、朝霧はその手を、足を、止めない。


「殺す!殺してやるッ!!」


無駄な足掻きだと分かっていても、止められなかったのだ。
許せなかった。

もう二度と、失いたくなかった。


「返せッ、返してくれッ…。」

自分が誰のために刀を振るっているのかもあやふやになるくらい、怒りに身を任せて刀を振るった。


「……哀れな。」

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天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022  
作成日時:2019年9月9日 22時

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