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第29夜 ページ29

「……と言ったは言いものの、俺は人に教えるのが上手くは無い。」
「嘘を言わないでください、朝霧さん。」

朝霧は翌日に胡蝶により蝶屋敷の庭に呼び出された。
今、彼の目の前には呼び出した張本人である胡蝶しのぶと、胡蝶にがっしりと方を掴まれ、逃げられないように固定されている、吉原で1度対面した金髪頭の少年__我妻善逸__が顔を強ばらせて立っていた。

「いきなりというのもなんですし、彼、我妻善逸君って言うんですけど、善逸君を練習にしてみてはどうでしょうか?」
「え?俺練習台なの?え?この人めっちゃ速いし強いじゃん、え、俺今日死ぬの?」

そんな不機嫌オーラ全開の善逸を他所に、胡蝶は任せましたよ、と言うと何処かへ去ってしまった。
断る余地もなく、二人は取り残されてしまった。

「……何からすればいいのか分からないから、取り敢えず手合わせをしてもいいか?俺も昨日復帰したばかりなんだ。」
「え、あ、はいっ。」

善逸は何処か、断れなかった。

宇髄とはまた違った美形である朝霧を何故か善逸は否定できなかった。

この時代には珍しい高身長に、鬼殺隊の隊服と白の羽織が彼の美貌をより惹きたてる。
美しい黒髪は手入れが隅々までされており、風に揺すられる度に美しく靡く。
何より吸い込まれるような金色の双眼は月の様。
それ等が善逸を魅了する。

だから、否定できなかった訳では無い。

一度、彼に助けられた時に彼が重傷を負った事を引き摺っていたのだ。

「まだ遅い。指先まで意識しろ。」
「ひぇ、は、はいっ!」




「そこまで。あちらで休もう。時には休息も大切だ。」


呼吸の乱れ一つない朝霧に対し、既に肩で息をしていた善逸は朝霧が鬼に見えた。
しかし後に善逸は彼の稽古がまだ優しかったということを知る__。

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天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022  
作成日時:2019年9月9日 22時

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