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第20夜 ページ20

持ち前の高速剣と呼吸を駆使して積怒と激闘を繰り広げる朝霧。

やがてそこに分裂した空喜も加わり、戦況は苦しくなるばかりであった。

しかし、朝霧は一歩も引きはしなかった。
かといって、空喜や積怒が押されている訳でもない。

「光の呼吸 漆ノ型____夜叉ノ燐光。」
「余裕じゃのう。」
「うっせぇ。分裂して気持ちわりぃんだよ。」

玄弥と禰豆子の負担を少しでも軽くと、斬撃を幾つかそちらにも放つも、空喜によって届かずじまい。

どちらも1歩も引かず押さずの戦いが続いていた。


そんな時だった。

「何をしているんだ馬鹿ものが!!」

禰豆子が可楽の団扇を奪い取り、可楽を吹き飛ばした。
積怒がそちらの方に目を取られているうちにと、朝霧はすかさず攻撃を入れるも、容易に交わされてしまい、積怒が禰豆子の喉元に己の杖を突き刺した。

「光の呼吸 玖ノ型___光輝燦爛(こうきさんらん) 八れッ!?」


グサリ


「どうした、朝霧。揺らいでおるぞ。」
「ああああああああぁ!!!」


朝霧の悲痛な叫び声が屋敷中に響く。
積怒の杖が朝霧の心臓を貫通した。
"致命傷"であった。
心臓を貫かれている上に、耐えられぬほどの電流が朝霧の身体を襲う。



常人であれば耐えられぬ。




朝霧は目を閉ざす。

そして息を止める。

全身の血の流れを感じる。

そして、心臓を止める。

痛みなど無視して。
電流など感じぬよう最前の努力をして。

痛みを感じても、叫び声が出そうになっても。

やがてピクリとも動かなくなる。


「死んでしまったか?」

やがて周りは彼を死んだと判断し、再び戦闘に戻る。


誰も、浅く息をし始めた朝霧には気付かない。

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天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022  
作成日時:2019年9月9日 22時

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