第19夜 ページ19
「間違いなくあ奴は光柱!朝霧涼雅!!出来したぞ半天狗!!」
所は無限城。
鬼舞辻無惨は半天狗の目を通して、刀鍛冶の里の様子を伺っていた。
そこには偶然探し求めていた男、朝霧涼雅の姿があった。
なんという幸運だろうか。
鬼舞辻は興奮のあまり、目の前にいる鬼を数名、片してしまう。
再び半天狗の目を通して様子を伺うと、彼らはかなりの苦戦を強いられていた。
上弦の肆は可楽、空喜、積怒、哀絶、の4体にまで分裂し、柱がいると言えど、戦況は苦しいばかりである。
〈光の呼吸 伍ノ型____斜陽〉
〈あれ程まで隠していた呼吸を使うとは何たる愚かさ!儂の目を通して無惨様には筒抜けだ!〉
〈もう隠す必要性ねぇだろ。〉
この間見た彼とはうって変わり、かつての荒々しい口調もまた、鬼舞辻に興奮を与える。
何もかも、二十年ほど前の朝霧だと。
見つけた事の喜び
己がまだ手にしていない日の元の永遠を手にする朝霧への嫉妬
たくさんの感情と欲望で鬼舞辻はいっぱいであった。
そんな時、朝霧は真っ直ぐなその瞳で、美しい金色の双眼で、積怒を、鬼舞辻を捉えた。
〈おい、聞こえてるんだろ?鬼舞辻無惨〉
「ほぉ、まさか話しかけてくるとは。」
鬼舞辻は直接的にも、間接的にも返答は出来ない。
しかし朝霧は聞こえていると確信して、積怒と交戦しながら鬼舞辻に話し続けた。
〈俺を"もう一度"殺したきゃ、俺のところまで来いよ。〉
馬鹿なヤツだと鬼舞辻は思った。
己が殺されないと分かっているくせに。
「ハハハ!面白い!!実に面白い!!」
近くにある試験管を握り潰すと、鬼舞辻は鳴女に指示を出し、部屋から去った。
ベベンッ!!
「お前はなんにも変わってないよ、朝霧涼雅。」
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天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022
作成日時:2019年9月9日 22時