この世界の人達は強引すぎる6【名探偵コナン】

FILE290：常識外れ ページ48

「おめでとうございます。赤井さん」


『え？』



突然何処かから声が聞こえてその声の主を探った。
だってその声はいつもアニメで聞いていたあの声だったから。
声の主は赤井さんの乗って来た車の助手席から颯爽と現れた。



『く、くど…』


「くすっ…初めまして。工藤新一です」


『え？え！？』


「家で待っていて欲しいと言ったのはサプライズをするつもりだったんだ」



な、なるほど…玄関を開けたら工藤くんが…っていうやつだったのか。それは悪い事をした。



『ご、ごめんなさい…』


「構わないですよ。決定的な瞬間が見れましたし」



工藤くんはそういうと、ニカッと爽やかに笑った。



「…おい、工藤くん。俺の妻を誘惑しないでくれ」


「してませんって！」


『ふふっ…』


妻かぁ…ふふ。


「ん？どうした」


『いや…幸せだなあって』


「…よし、挙式を挙げよう」


『え？』



赤井さんは踵を返すと車に戻ろうとした。



「ちょちょ！赤井さん！？」


「今から入れる式場を探してくる」


そんな無茶を言って車に乗り込もうとする赤井さんを工藤くんは全力で止めていた。


「そんなのありませんって！第一Aさんの希望無しに決めるんですか！？」


「それもそうだな。よし、行くぞ」


『え？え！ちょっ…』



グイッと腕を引かれて車に乗せられた。
赤井さんが運転席に乗り込むと工藤くんが窓を叩いて止めようとしている。



「シートベルトをしてくれ。出発する」


『え、あ、はい』


言われるがまま締めたが本当に式場を見に行くのか？赤井さんならやりかねないけど…。


『あの、工藤くんは…』


「彼は置いて行く」


『あ、そうですか…』



可哀想に、工藤くん…。
そしてそんなこんなで車が発進した。


・



・



・



・



・


「ありがとうございました！」


私は今頭を抱えている。


『はぁ…』


「どうした？具合でも悪いのか？」


『いえ、大丈夫です…』



まさか本当にブライダル会場に行くとは思わないじゃん。しかもそこめっちゃ良かったし、そんな事言ったら赤井さん即決するし、バンってどこから出したか分からない札束出すし。即決で一括払いって…。


でも…赤井さんが強引だからって
　












　








　





2週間後は早過ぎるってぇぇぇええ！！！

FILE291：この世界の人達は…→←FILE289：セリフめいた事

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す