FILE280:信じて待つ/灰原side ページ38
『哀ちゃんは…?哀ちゃんも行くの?』
「いや灰原は置いて行く。幼児期の頃の顔が知られてるし、もしアイツ等に見つかったら大変だ。だからAさん。その間灰原を守っていて貰いたいんだ」
『私に…?』
「うん。Aさんにしか頼めないんだ」
そんな事言われたら…頷くしかないじゃない…。
『…分かった』
「本当に!?」
『…うん。その代わり、二人とも…死なないでね』
「っ!うん!勿論」
「ああ。必ず生きて帰ってくる。だから待っていてくれ」
『うんっ』
そしてその日から組織壊滅に向けて動き出した。
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カランカラン
「あれ、今日も安室さん休みですか?」
「うーん、そうなのよね。しばらく休むって言ってたけど、どのくらい休むのかなぁ。電話しても携帯繋がらないし」
『…』
ポアロの席で一人ジュースを飲む。
赤井さん達が組織壊滅させる為に出て行ってから一体何日経ったんだろうか。
「あの人達が心配?」
『んぐっ!ごほっ!ごほっ!え?あ、哀ちゃん?』
いつの間にか隣の席に座っていた哀ちゃんは少し口角が上がっていた。
「不安かしら?」
『…うん。もしあの人達に何かあったらって思ったら…』
「大丈夫よ。…って言ってあげられたら良いんだけど、生憎そんな簡単に捕まえられる組織なら苦労しないわ」
『そうだよね…』
「でも、貴女が信じて待ってなきゃ、いけないんじゃないの?」
『哀ちゃん…』
うん。そうだよ、赤井さん達はちゃんと無事で帰ってくる。最後はいつだってハッピーエンドだよね。
『ありがとう哀ちゃん。元気出た』
「それは良かったわ」
『じゃあ私は先に帰るね』
「ええ、気を付けてね」
『うん、ありがとう。梓さんお会計お願いします』
「はーい!」
そうして私はポアロを出た。
灰原side
Aさんが帰ってから暫く経って、ポアロの電話が鳴り響いた。
「はい、喫茶ポアロで…って、安室さん!?」
「…え?そ、そんな急に…え?あっ!ちょっと!」
どうやら電話が切れたみたい。
「梓さん?安室さんからですか?」
「う、うん…急にポアロを辞めるって…」
「えぇ!?」
…ようやく片が付いたのね。
灰原side終
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もちもちアイスクリーム(プロフ) - え、めっちゃ最高でした!! (4月8日 12時) (レス) @page50 id: aa5605d5a8 (このIDを非表示/違反報告)
なみ太郎(プロフ) - karionさん» コメントありがとうございます(^。^)次回作は安室さんです!いろんな案が出過ぎているので悩み中…。割とキャラが病んでる描写が好きなのでキャラ崩壊ありかもです。 (5月11日 6時) (レス) id: bce4419484 (このIDを非表示/違反報告)
karion(プロフ) - 面白かったです!自分飽きるのが早いので最後まで読むことが少ないんですけど久しぶりに最後まで楽しく読む事が出来ました!次回作も楽しみです‼︎ (2023年4月30日 13時) (レス) @page49 id: d59aca9a13 (このIDを非表示/違反報告)
なみ太郎(プロフ) - えくれあさん» ありがとうございます!最終回の終わり方は一話の時から決めてたのでやっとって感じです!次回作も頑張ります! (2022年5月1日 12時) (レス) id: 9f82d8cbd4 (このIDを非表示/違反報告)
えくれあ(プロフ) - 最後の終わり方いいですね〜!完結お疲れ様でした!次回作も頑張ってください、応援してます!ワクワクです笑 (2022年5月1日 0時) (レス) @page50 id: 1e601cb38a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なみ太郎 | 作成日時:2022年3月14日 14時