この世界の人達は強引すぎる6【名探偵コナン】

FILE278：夜景 ページ36

『うわぁ…！沖矢さん見てください！すっごい…綺麗…』


「そうだな」



閉園も間近というのもあり、観覧車には二人きりで乗れた。
透明な観覧車は外の煌びやかな夜景を映し出している。



「A」


もうすぐ頂上という所で沖矢さんの声から赤井さんの声になった沖矢さんに名前を呼ばれた。


『赤井さん…？』



赤井さんの手が私の手と重なると私の手を持ち上げ、徐にその指先へとキスを落とした。



『へ！？』


突然の事で心臓が鼓動を速めた。


「…好きだ。恐らく君も俺の事を少なからず好いてくれていると自負しているが、君の口から答えを聞きたい。俺と付き合ってくれないか」


『あ、かいさん…』



最近どんどんと赤井さんに惹かれている自分がいた。
アニメのキャラクターだけじゃなく、一人の人間として、私は赤井さんが好きになっている。
私の答えは…。



『わ、私も…。私も赤井さんが…好き、です…』


口に出すと気恥ずかしく赤井さんの顔がまともに見れなくて逸らしてしまった。


「…ありがとう。とても嬉しいよ。晴れて君と俺は恋人…という事で間違いないよな？」



ドキドキと心臓が口から出てきそうな気がして、私は赤井さんの問い掛けに頷く事しか出来なかった。


赤井さんは私をギュッと抱きしめて来た。それに合わせて私も赤井さんの背中に腕を回した。



「夢みたいだ…もう君を危ない目には合わせない。俺が守ってやる」


赤井さんが少し腕を緩めると私を見た。


「…キスしていいか」


『…そ、そんなの聞かないでくださいっ』


「フッ…ああ、すまない」




そして赤井さんと私は想いが通じ合った今日、観覧車の中でキスをした。

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