9 JN side ページ9
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いつかは自分の気持ちを伝えるつもりだった
それまではこの気持ちを心の奥底に押し込めて
Aの1番近い存在でいられるだけでよかった
最初は本当にそれでいいと思ってた
14歳の時
Aに初めて彼女が出来た
覚悟はしてたけど
Aから彼女が出来たことを聞いたとき
彼女と一緒に居るのを見かけたとき
Aの口から彼女の名前を聞いたとき
心臓を握り潰されたような痛みが襲ってきた
上手く息が出来なくて
苦しくて
目の前が真っ暗になる
そんな思いを
Aに彼女が出来るたび
何度も味わってきた
僕はまだ子どもで
この感情をどう処理していいのかわからず
それを女で誤魔化していた
その場限りの関係なんて何度もあった
それでも無くなることはなく
身体までも女で汚れていくたび
ひどくなるだけだった
心も身体も汚い僕が
何もかも綺麗なAに触れるなんて
許されるはずがない
同じことを何度も繰り返して
自分では抜け出せないくらいの深みに沈んでしまっていたとき
ある男と出会った
その男との出会いは最悪で
授業中
適当な女を捕まえてヤってたのを目撃されたんだ
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作者名:HEKi | 作成日時:2023年5月14日 23時