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「もうすぐ雷門戦だ。一つ一つの練習を大事にしていこう」
場所は永世学園グラウンド。サッカー部のために着くって貰った場所だ。
俺がグラウンドへ入ると既にメンバーが揃っており、各自で軽くウォーミングアップを行っていた。
「ああ。初出場で決勝大会まで来たんだ。初優勝もある！」
そう声を出したのは緑川リュウジだ。彼の明るい所は昔からで、その明るさにこれまでの試合も救われてきた。
「俺達、いいチームになったよな」
実は俺達が大会に出られているのは学園長……父さんと瞳子さんのお陰だ。今までこの学校にサッカー部はなかったんだけど、俺達が小さい頃からやっていた『フットボールフロンティア決勝大会ごっこ』を現実にする近道をと二人が作ってくれたんだ。
「……あいつがいたら、もっと楽しかったのかな」
そう呟いた涼野の言葉に出てきたあいつというのは、もう10年になろうとしているが今でも覚えているある人物についてだ。
「A。フットボールフロンティアに出るって言ってたわよね」
八神の発した言葉はAちゃんがお日さま園を出て行く日に言っていた言葉だった。
『私、フットボールフロンティアに出られるようにサッカー上手になる！ だから、そこで会おうね！』
大きな瞳から涙を流しながらそう言っていた彼女の言葉は、今でもみんな覚えている。フットボールフロンティア出場と同時に、俺達はいつか会えるだろう彼女との再会を胸に抱きながらこれまでボールを蹴り続けたのだから。
だが、俺達の知る彼女はどこにもいなかった。いたのは同じ髪色で同じ名前の選手。苗字だけが違うその人物は、俺達の知るあの子と断言するには少し材料が足りなかった。
「なんか似てる奴はいるけどなー」
「A選手だっけ？ 確かにAちゃんに似てるよな」
「でもAちゃんは髪が長かったよ？」
実際俺も気になっていた。AAという選手について。
元雷門中の選手であったが、現在は王帝月ノ宮に所属している。噂では元雷門メンバーの事を指す『サッカー強化委員』ではないらしいけど……。
「A選手が俺達の知っているAちゃんなのかどうなのか……それは決勝まで行けばわかるんじゃないかな」
王帝月ノ宮は強いチームだと、これまでの試合でよく分かっている。A選手がAちゃんであるか知るには、そこまで勝ち上がるしか方法はないと思うんだ。
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恵野(プロフ) - 青碧さん» コメントありがとうございます。惹かれるなんて嬉しい言葉、ありがとうございます…！ 実は書きながら履修している状態だったりします汗 ちょいちょいオリジナル展開を挟ませていただいているので、履修する際はお気を付けください…！ (2022年5月17日 21時) (
レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
青碧(プロフ) - 初めまして、青碧と申します。文章の書き方に惹かれて気づいたらここまで読んでおりました…そのくらい惹き込まれる展開でございました！アレスは未履修ですが楽しく読ませていただいております！これからも応援しております！ (2022年5月17日 21時) (レス) id: d3cfc8958d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2021年11月7日 15時
