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「……どうしよう」
ゆうまに雷門の試合に自分を連れていかない、と言われてしまった。その理由を聞きたいのに、
『行きたいなら自分の足で行けばいい。別に僕が連れて行かなくても会場は逃げないよ』
その言葉を告げたゆうまの声、顔が怖くて聞けなかった。
いつもはゆうまに着いて行くだけだったから会場の場所は愚か、日程も把握する必要はなかった。自分にはその情報をどうやって入手するのか分からなかった。
分かっているのは、数日前に電話した氷浦から聞いたことのみ。明日、彼らが出場する試合が行われるということだけだ。恐らく場所はFFスタジアムだろうが、時間が分からない。
「……？」
静かな空間に響く音。それは自分のいる部屋のドアを誰かが叩いている音だった。
「……あ」
「こんばんは、Aさん」
ドアを開くと、そこにいたのはチームメイトである道場敦教と谷崎義弥だった。
「……何か用ですか」
「困ってると思って」
「困る？」
「うん。Aさん、明日の雷門と永世学園との試合を見に行きたいんだよね？」
「……知っているのですか」
自分の問いに二人は頷く。二人は自分が知りたい情報を知っているらしい。
「それについて教えに来たんだ。Aさん、サッカー以外については何も知らないみたいだから」
「知る必要がありませんので」
自分には必要のないデータであると言われてきたから知ろうとしなかった。……だけど、王帝月ノ宮の外で関わる人達は物知りだ。自分が思った以上に無知である事を突きつけられているように感じた。
「教えてください。明日の雷門の試合は何時に行われるのですか」
「えっとね……」
二人から告げられる内容を頭にインプットする。FFスタジアムへの行き方は白恋との試合の時のようにバスを使えば良い。試合に間に合う時間にバスに乗車すれば大丈夫だと言われた。
「ありがとう。道場、谷崎」
「「！？」」
数日前に氷浦から教えて貰った言葉を二人に告げた。しかし、二人から反応が返ってこない。何故だろうと見上げると、二人は目を丸くしてこちらを見ていた。
「Aさんが……」
「お礼を言った……？」
「前に教えていただきました。自分にとって得であることを教えて貰ったときは、お礼をいうものだと」
「そ、そっか」
二人の反応に疑問が浮かぶ。何故なら、自分の思っていた反応ではなかったからだ。
自分はその疑問を解消すべく、二人に問うた。
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恵野(プロフ) - 青碧さん» コメントありがとうございます。惹かれるなんて嬉しい言葉、ありがとうございます…！ 実は書きながら履修している状態だったりします汗 ちょいちょいオリジナル展開を挟ませていただいているので、履修する際はお気を付けください…！ (2022年5月17日 21時) (
レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
青碧(プロフ) - 初めまして、青碧と申します。文章の書き方に惹かれて気づいたらここまで読んでおりました…そのくらい惹き込まれる展開でございました！アレスは未履修ですが楽しく読ませていただいております！これからも応援しております！ (2022年5月17日 21時) (レス) id: d3cfc8958d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2021年11月7日 15時
