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ある日、赤い髪を持つ少年と、ベージュ色の髪を持つ少女が一緒に俺の暮らす屋敷に迷い込んた。いつものように感情任せにボールを壁に向かって蹴り続けていた俺の日常に、二人は踏み込んできた。
俺が二人の存在に気づいたのは、休憩がてら窓から外を見つめていた時だった。
少年は持っていたボールをヘディングし、自分もサッカーが出来るという事を俺に見せつけた。それを見た俺は、自分もそのくらいできるといった気持ちで二人に見せつけた。
『へへっ、どうだ！』
お前はやんねーの？
そう言った気持ちで少女の方を見つめると、そいつは少年からボールを受け取り同じくヘディングをした。少女のボールコントロールは少年と比べると下手だった。それでも楽しそうにしている姿はどこか惹かれるものがあった。
しばらくの間、二人とは窓越しで会話をすることなく、俺は部屋の中で、二人は外で互いにサッカーをしていた。名前も知らない二人とそんな関係を続けていたとき、漸く面と話す機会が訪れたんだ。
『君、サッカー上手いね！』
『そうか……？』
そう俺に声を掛けたのは少年だった。その笑顔は真っ直ぐで、本心で言っているのを感じた。
『うんうんっ！ 私、貴方みたいにできないもの！』
そう俺に言葉を送ったのは少女だった。高い位置で二つに纏められたその髪は、少女が動く度に揺れている。少女の言葉は裏のない心の底からそう思っていると感じたんだ。
『あ、ありがと……』
メイド以外で初めて見る異性。自分と歳が近そうに見えたのもあって、当時の俺は彼女の言葉に照れていたのをよく覚えている。
『ねぇ、いつかさフットボールフロンティア一緒に出てさ、そんで日本一目指そうよ！』
『フットボールフロンティア……？ なんだそれ』
『サッカーの全国大会だよ！ みんなとよくフットボールフロンティア決勝大会ごっこやるんだ！』
少年が告げた言葉は初めて聞く言葉だった。その言葉を知らなかった俺は首を傾げた。
俺の反応を見て、少女はフットボールフロンティアに着いて教えてくれた。
サッカーの全国大会
日本で一番サッカーが上手いのは誰か決める大会だと二人は教えてくれた。
『日本一を目指そうよ！』
『一緒に！』
二人はキラキラとした目で俺を誘う。二人の誘いに当時の俺はこう答えたんだよな。
『……興味ねーよ』
それが、赤い髪の少年……タツヤと、ベージュ色の髪の少女……Aとの出会いだった。
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恵野(プロフ) - 青碧さん» コメントありがとうございます。惹かれるなんて嬉しい言葉、ありがとうございます…！ 実は書きながら履修している状態だったりします汗 ちょいちょいオリジナル展開を挟ませていただいているので、履修する際はお気を付けください…！ (2022年5月17日 21時) (
レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
青碧(プロフ) - 初めまして、青碧と申します。文章の書き方に惹かれて気づいたらここまで読んでおりました…そのくらい惹き込まれる展開でございました！アレスは未履修ですが楽しく読ませていただいております！これからも応援しております！ (2022年5月17日 21時) (レス) id: d3cfc8958d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2021年11月7日 15時
