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コンコンコンコンッとドアが叩かれる。
その音を鳴らす主に向けて俺は「どうぞ」と声を掛けた。
「！ おや、久しぶりに見る顔だ」
「お久しぶりです、悠さん」
「久しぶりだね、豪炎寺君、風丸君、鬼道君」
病室へ入ってきたのは懐かしい顔の人達だった。三人は俺に小さく会釈するとこちらまで近づいて来た。
「具合はどうですか」
「順調だって。このままいけば退院も夢じゃないかも」
前に敬語じゃなくて良いって言ったんだけど、この三人は相変わらず敬語だ。キャプテンのあの子はすぐに敬語を外してくれたけど……俺、そんなに怖い顔してるかな。
「それは良かったです。退院した後はサッカーするんですか？」
「！」
サッカー。
その言葉に俺は固まってしまった。多分顔も引きつっている。
「……Aについて何か思うことがあるんですか」
俺の様子を見て気づいたのか、鬼道君がそう声を掛けてきた。
「……やっぱり、気づいてるか」
「貴方は特に気にしていると思っていました。……もっと速くにここへ来るべきでした」
「それは、どういう……」
「実は＿＿＿」
三人の口から告げられた内容。
初めは今の雷門がどうなっているかについて。
現在、雷門のメンバーは日本サッカープレイヤーの強化を目的として全国に散らばり『サッカー強化委員』として選んだ学校に派遣されているという。
どうしてそんなことになったのかと言うと、去年の秋に開催されたエキシビションマッチが関係していた。
あの試合で雷門は、対戦相手であるスペイン代表サッカーチーム『バルセロナ・オーブ』との圧倒的実力差を前に完敗した。あの日の事は良く覚えている……声を震わせて、負けた事に対する悔しさを必死に隠そうとしたAを。
その試合を経て、サッカー協会はとある提案……いや、使命を雷門に告げた。それがサッカー強化委員である。
Aは世宇子中……去年春季大会、雷門が注目されるようになったFFで、雷門の決勝相手だったチームに派遣される予定だったそうだ。しかし、その前に彼女は行方を眩ませたという。……その日は奇しくも、じいちゃんとばあちゃんが事故で亡くなった日だった。
「今、Aは王帝月ノ宮という学校にいます」
「おうてい、つきのみや……？」
聞いた事の無い学校だ。最近設立されたのか？
……初めはそう思っていた。だが、三人から告げられた言葉にはまだ続きがあり、その先の言葉は俺に衝撃を与えることになる。
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恵野(プロフ) - 青碧さん» コメントありがとうございます。惹かれるなんて嬉しい言葉、ありがとうございます…！ 実は書きながら履修している状態だったりします汗 ちょいちょいオリジナル展開を挟ませていただいているので、履修する際はお気を付けください…！ (2022年5月17日 21時) (
レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
青碧(プロフ) - 初めまして、青碧と申します。文章の書き方に惹かれて気づいたらここまで読んでおりました…そのくらい惹き込まれる展開でございました！アレスは未履修ですが楽しく読ませていただいております！これからも応援しております！ (2022年5月17日 21時) (レス) id: d3cfc8958d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2021年11月7日 15時
