114 氷と光 ページ22
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試合後のミーティングを終え、俺は今日交換した連絡先……Aさんにメッセージを送信した。
”まだ会場にいる？”
”いたらプレイヤーズゲートの近くで待っててほしい”
そんなメッセージを送った後、用事があると伝えみんなと別行動をする。Aさんは携帯の使い方が分からないらしいから、恐らく返信は来ないと思う。
俺が携帯を使うようになったのは最近で、今ものりかに教えて貰いながら操作を覚えている状態だ。でもAさんは都会の人だし、携帯の使い方は馴染みあると思ったんだけど……これは偏見になるから止めておこう。
「着いた……」
プレイヤーズゲートを抜けて会場を出た。試合を見に来ていた観客がまだチラホラといる中、メッセージを送った人物の姿を探す。
「まだ来てないのかな……？」
今日の試合も観客が多かった。特に後半戦から出てきた速い女の子を応援しに来た人は多かったんじゃないかな。
そんなことをぼんやり思いながらもAさんを探すが……いない。
「メッセージ送っておこう」
催促になってないか少し気になりつつも、待ち合わせ場所に着いた旨を送る。
まだ暑い時期だ。日の昇っている時間も長い。空を仰ぎながら少しだけ故郷を思い出していると遠くでピッと機械音が聞こえた。思わずプレイヤーズゲートの方を振り返った。
「Aさん！」
「……！ 氷浦」
「まだ会場にいたんだね。良かった」
そこにはプレイヤーズゲートを出てキョロキョロと辺りを見渡しているAさんがいた。俺が声を掛けるとAさんはこちらに駆け寄ってきた。
「約束しましたから」
「本当に大丈夫？ なんか呼び出しが……とか言ってたけど」
「まだ呼び出しはありません。ですので、問題はありません」
「ですが……」とAさんが言葉を濁す。口を開いたり閉じたりしていて、言うか言わないか迷っている様に見える。
「話して」
「分かりました。……呼び出しはなかったのですが、その……ゆうまから行くなと止められました」
「ゆうま？ ……あ、野坂のことか」
野坂悠馬
彼女が所属する王帝月ノ宮のキャプテン。もしかして一緒に見に来てたのかな。そう言えば予選試合決勝のときも一緒に見に来たみたいな事を言っていた気がする。
でも、何故野坂はAさんが俺と会うことを拒否したんだろう。そして、それを言われても尚Aさんはどうして俺に会いに来てくれたんだろう。
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22.05.21 サブタイトル追加
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恵野(プロフ) - 青碧さん» コメントありがとうございます。惹かれるなんて嬉しい言葉、ありがとうございます…！ 実は書きながら履修している状態だったりします汗 ちょいちょいオリジナル展開を挟ませていただいているので、履修する際はお気を付けください…！ (2022年5月17日 21時) (
レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
青碧(プロフ) - 初めまして、青碧と申します。文章の書き方に惹かれて気づいたらここまで読んでおりました…そのくらい惹き込まれる展開でございました！アレスは未履修ですが楽しく読ませていただいております！これからも応援しております！ (2022年5月17日 21時) (レス) id: d3cfc8958d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2021年11月7日 15時
