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会場からは白兎屋なえコールが続いている。そんな中、白恋の連携が再び雷門を襲おうと向かって行く。さて、さっき破って見せたのは偶然かな？
それとも……
「見破ったかな、これは」
白恋の連携の前に出たのは、身長の低い雷門の選手……えっと、名前は確か服部半太だったかな。さっきもあの子が指示していたように見えたけど、彼が白恋の連携を見破ったのかな？
服部君は白兎屋なえからボールを奪うと、白恋ゴールへと向かっていく。白恋の選手は連携に人数を割いているのか、守りが薄い。これは得点のチャンスだね。
「”忍法ガマガエル”！」
おぉ、期待を裏切らない。
何となく格好が忍者っぽいと思っていたけど、まさか必殺技までそれっぽいとは。
まるでカエルが跳ねるようなその動きは、速さも相まって読みにくい。
「……同点」
「だね」
白恋のゴールキーパーは不規則な動きを捕らえる事が出来ず、ゴールを許してしまった。鳴り響くホイッスル。それは雷門に追加点が入ったという意味だ。
4-4
後半戦もそろそろ終わるって時に同点に持って行くとは。実力があるのか運が良いだけなのか。ま、運は何だかんだで強そうだよね、雷門は。
「……？」
「どうしたんだい？」
「なんか、揉めてる。白恋」
そう言って指を指すA。彼女の指す方へ視線を動かすと、白恋……というよりは白兎屋なえが監督に何か言っている姿が視界に入った。
「もしかしたらあの連携に対して言いたい事があるんじゃないかな」
「どうして？」
「あの連携の秘密、恐らく彼女は何も知らなかったんだよ」
他の白恋のメンバーは応援団を見ている素振りがあったけれど、白兎屋なえはその様子がなかった。つまり、彼女はあの応援団が彼女のプレーを支えていた事に本人は気づいてなかったのだ。
「仲間外れ？」
「そうだね。彼女はそれが嫌だったんじゃない？」
「そんな風に思ってたんだ。そんなの気にしてなさそうに見えたけど」
「あの子に対して当たりが強くないかい、A」
恐らく彼女の中で白兎屋なえの第一印象は「初心者」「下手」「自分勝手」「自由」辺りだろう。だから少しだけ強めな感想が出てきたんだろうね。
それとも……少しだけあの速さに対して対抗心があるとか？
……まさかね。そんな気持ちがあるなら、普段の彼女の感情は死んでないよ。
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恵野(プロフ) - 青碧さん» コメントありがとうございます。惹かれるなんて嬉しい言葉、ありがとうございます…！ 実は書きながら履修している状態だったりします汗 ちょいちょいオリジナル展開を挟ませていただいているので、履修する際はお気を付けください…！ (2022年5月17日 21時) (
レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
青碧(プロフ) - 初めまして、青碧と申します。文章の書き方に惹かれて気づいたらここまで読んでおりました…そのくらい惹き込まれる展開でございました！アレスは未履修ですが楽しく読ませていただいております！これからも応援しております！ (2022年5月17日 21時) (レス) id: d3cfc8958d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2021年11月7日 15時
