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「お、お邪魔しまーす」
結局あれからゲームを再びする気になれず、夜ご飯を一緒に食べた後は、辰哉くんの家に初めてお泊まりすることになった。
もちろん、家に入るのも初めて。
そろりそろりと家に入ると、ふわりと辰哉くんの香りがして心臓が早鐘を打つ。
「適当に座ってて」
そう言われ、私はソファーに体を小さくして座ってみる。
お高そうな手触りのソファーに、私はソワソワしてしまう。
「アイスコーヒーがあるけど飲む？」
「あ、いただきマス」
緊張してるせいで思わずカタコトになってしまうのを許して欲しい。
どれだけ思い出しても今まで男の人の家に行って、こんなに緊張したことはないと思う。
と言っても、そんなに交際経験があるわけでもないけど。
「はい、どうぞ」
「いただきます……」
グラスに入ったコーヒーを置かれ、私はさっそく喉を潤す。
「緊張してるの？」
「……うん、凄くしてる」
素直に答えると、辰哉くんは目を細めた。
「俺もドキドキしてるよ」
「うそだー」
こんなに余裕そうなのに緊張しているわけがない。
「ほら」
そう言われ、私の頭は辰哉くんの胸板に押しつけられる。
ドクドクとやや早めの鼓動は聞こえるけれど、やっぱり私の方が緊張している。
でも、何だか温もりが安心して、辰哉くんの背中に腕を回してみた。
「……ねぇ、男の家に泊まりにきたってことはどういう意味か分かってんだよね？」
いつもより声を低くしてそういう事を言われると、思わずハッとしてしまうけど、もう付き合っているし、それが分からないほど私も子どもじゃない。
私はこくんと一つ頷くと、辰哉くんは私の頭に唇を落とす。
正直、こういう事は初めてではない。
でも初めて以上に緊張する。
「一緒にお風呂入る？」
「入らないっ！」
「はははっ！」
私が即答すると、思っていた通りの反応だったようでケラケラ笑う。
きっと私の緊張を解こうとしてくれているんだろうなと、辰哉くんにひっそり感謝した。
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小袖(プロフ) - 爆きゅんしました( ; ; )♡ (2023年1月18日 18時) (
レス) @page37 id: 086580d8cf (このIDを非表示/違反報告)
六花(プロフ) - センさん» 応援ありがとうございます！マイペースになりますが更新楽しみにしていただけたらと思います！ (2022年12月17日 11時) (レス) id: 8a1fff5847 (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - このお話めちゃくちゃ大好きです！これからもひっそりと応援しています。更新お疲れ様です。 (2022年12月16日 23時) (レス) @page37 id: 4a7d47f0c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：六花 | 作成日時：2022年11月23日 19時
