6.告白 ページ23
「おはよ、今日も行ってらっしゃい」
『ありがとう、行ってきます。辰哉くんも頑張ってね』
あれから、できる限りおはようとお休みの電話をするようになった俺たち。
AはOLさんで俺とは全く系統が違う仕事だけど、以前と変わらず接してくれることに安堵している。
そんなある日、Aからメッセージアプリにメッセージが届いた。
【今日、急遽飲み会になったー！ せっかく経験値2倍イベント中なのに！】
確か数日前に、オンラインゲームのイベント中は本気でレベルを上げると張り切っていたはず。
Aは明日休み、すなわち夜更かしの日だ。
【マジかー！ 俺も頑張るからファイト！】
口元を弛めながらそれだけメッセージを返すと、俺も仕事に戻った。
やっと仕事が終わった頃にはかなり時間が遅くて、康二やなべと遅い夕飯を食べて、やっとマンションの前に辿り着いた。
すると背後から靴音が聞こえ、振り返ると夜道から一人で歩いてくるAがいた。
「は？ 一人？」
「うん」
キョトンとして答えるが時間も時間だし、一人で歩くには危険すぎる。
せめてタクシーとか使えばいいものを。
そんな俺の心配を他所に、Aは俺を素通りしてマンション内のエレベーターのボタンを押す。
そんな素っ気ないAの姿に違和感を覚えつつ、後を追うように到着したエレベーターに乗り込む。
ボタンを押してエレベーターが閉まると同時に、袖をキュッと引っ張られる。
Aに視線を移すと、さっきとうって変わりふにゃふにゃと笑うAがいた。
「外ではあまりくっつかない方がいいでしょ？」
やられた、と思った。
俺が芸能人であることを、考えてくれているんだ。
それより、くっつくのが前提にあることに喜びを感じる。
「ん、ありがと」
頭を思わずそっと撫でると、気持ちよさそうに目を細める。
そんな姿に俺はさっきとは異なった違和感を覚える。
そして、それはすぐに確信に繋がった。
「A、酔ってんの？」
「んー、すこーし」
本当に少しなのかと突っ込もうとしたらエレベーターが開き、俺の前をAがトコトコと歩いて行く。
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小袖(プロフ) - 爆きゅんしました( ; ; )♡ (2023年1月18日 18時) (
レス) @page37 id: 086580d8cf (このIDを非表示/違反報告)
六花(プロフ) - センさん» 応援ありがとうございます！マイペースになりますが更新楽しみにしていただけたらと思います！ (2022年12月17日 11時) (レス) id: 8a1fff5847 (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - このお話めちゃくちゃ大好きです！これからもひっそりと応援しています。更新お疲れ様です。 (2022年12月16日 23時) (レス) @page37 id: 4a7d47f0c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：六花 | 作成日時：2022年11月23日 19時
