宮玉の交換日記

05 宮 ページ25

俺の独り言のように吐いた
言葉を受け
それに反応を示している。




「アレもダメか……アレも違うし……あっ！でも、そんなでもねーな……。驚く……驚く……みんなが驚く……。」




真剣に考えれば、考える程
心の声が全部だだ漏れしてしまうタイプで
本人には、そのつもりがないのに
声に出しちゃうタマ。




だから、
こちらとしては、何を考えているのかが
分かり易くて大変有難い！




それにしてもこれは、
かなり悩んでいるようで〜
どの辺りで、アレに辿り着くようなヒントを
スリ込んで誘導しようかな〜
でも、もう少し
この姿を多能するのも悪くないんだよ〜




さてさて、
こちらもどちらの選択をするかが
悩ましいですな。




結果、
髪をワシャワシャしながら
考えてたり項垂れたり、奇声をあげる姿を
暫し、眺め楽しんだ後に




さっきのような遠回しな言い方では、なく
かなり直接的に近い言い回しをした。




「なんだかんだ、Jr.の頃のツアーから色々やりまくってるからな〜うちのグループ。後、残るは色物系とか？そんなもん？でも、ただの色物じゃ度肝は抜かれないだろうし……。う〜ん、参ったなぁ〜。」




また、ワシャワシャと髪を掻き毟り
テーブルに両手をダランと伸ばし身体ごと
項垂れている。




これは、散々、考え尽くして脳内が
だいぶスパークしている筈で
若干、いや、かなりだな
何が正なのかが
分からなくなり始めている頃に違いない〜〜




そんな、低下しまくりの思考回路には
これくらいハッキリ言わないと
伝わらないだろう。




まぁ、ワザと思考回路をショートさせて
アレしかない！って思わせる為の
すり込み大作戦なんだけれど〜〜




でっどう？どう？
辿り着いてくれちゃったかい？
おタマさん！




「……色物？……うん？うにゅ〜うにゃ〜うりゃ〜……色物かぁ〜…………うぉっ、うはっ。おっ！」




テーブルの上で、左右に身体を
バタンっバタンっさせて
変な発声を繰り返し始めている。




おぉっ〜来た？これは、来ちゃったか？
来い〜来い〜




バンっ！




テーブルの上で、
散々項垂れさせていた身体を
音をさせながら手を突き
突然起き上がらせた。




「ただの色物なんて、つまらねーから、やるなら男同志のヤツやるぞ！これなら、度肝を抜かれるだろ！」




これは、完全に来ました！




タマは、やってやるぞ！
と言わんばかりの意気込みを見せているが
俺は……




「はぁ？」




敢えてのポカンをかました。

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