宮玉の交換日記

18 玉 ページ18

さっきよりも
更に凛々しい顔へと変わった
としくん




きっと、
俺以外の人には見分けが
付かないと思うけれど。




「酔ってたから、何にもしなかった。俺、ゆうくんが好きだから、何かあるんだとしたら、あった事をちゃんと覚えてて欲しい。だから、何にもしなかった。」




「本当に？」




「本当に本当！ゆうくんが引いちゃう位、大好き。だから、ずっと楽屋でだってプライベートだって、嫌われるくらいならって好き好きを抑えてた。例え友達止まりでも、ずっと隣に居たいと思ったから好きを我慢してた。」





我慢なんてしなくていいのに……
そんな我慢なんてするから
俺がずっと寂しかったじゃないかよ〜〜





「バカ〜〜バカ〜〜そんな事するから、俺が寂しい思いしてんだよ！もう、そんな我慢すんじゃねーよ。」





グッ、ググッ





ポスッ





ギュっギュっギュウ〜〜





嬉しい事を言われている筈なのに
勢い付いていて
素直になれなくて喚く俺を引き寄せて





としくんの温かい腕と胸の中に
閉じ込められた。





「寂しくさせて、ごめんね。全部、俺のせい。勇気を出して、もっと早くゆうくんにちゃんと好きって言えば良かった。もう寂しくさせない。大好きだよ、ゆうくん。俺と付き合って下さい。」




大きな声を出して喚いたせいなのか
としくんに好きって言われたせいなのか
全身に熱を持ち
顔も火照り、真っ赤になってるはず。




こんな風にちゃんと好きって言われて
俺も大好き〜〜〜って
言ってしまえれば良いのに
それが言い出せない…………
ここまで、言われても素直になれない俺。




「ゆうくん？返事は？」




「……付き合ってやるよ！」




嬉しくて仕方がない癖に、
ぶっきらぼうな返事をしてしまう。




「うん。ありがとう、ゆうくん。さっき沢山、愛の喚きを聞いたから。それだけで、充分。」




あっ…………勢いに任せて……
今思えば、凄い事を言ったかも……





「…………いいの？素直じゃないよ……俺。」





「素直じゃないのが、ゆうくんでしょ。それも含めて全部好き。」




「…………態度だって…………。」





「ゆうくんはそのままで良いいんだよ。今のまんまの、ゆうくんを好きになったんだから。どんな、ゆうくんでも全部受け止める。でも、一つだけ、2人の時だけ名前で呼んで。」




それ位なら…………俺だって言える。
何時も心の中では、呼んでいたし。





「…………としくん………………好き。」

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