寝てる間の話 後編2 ページ15
「でも、いつか誰とであれ
貴方はそうなる日は来ますよ?」
さっきまで笑っていたのに
急に真剣な表情になる的場。
「ッ…」
真っ直ぐ目を合わせているのに、
私のこの両眼では彼の心の内がよくわからない。
「そんなん知ってるわ…
でも私は結婚なんか…絶対にしたくない…」
そう言葉が口から出ると共に、
私は記憶を思い起こす。
繋がりを持ってしまったから
お母さんは一人になった。
苦労しながらも、
わざと明るく振る舞う母は何処となく、
誰よりも寂しそうに見えてしまったのだ。
あんな惨めな思いだけはしたくない。
反対にれいじ君は
私に未来で置いて行かれたと言った。
私はもしかすると、
お父さんのように置いて行く側に
なるのかもしれない。
それも、嫌だ。
「お父さんはお母さんを置いていったし、
お母さんはお父さんに置いて行かれた…
私はどちらにも、なりたくない…
なんか馬鹿みたいじゃないか。」
やっぱりそれでも、
私が結婚しなければ
れいじ君は生まれてこなくなってしまうのだろうか?
いや、私、どうして今こんな事考えて、
まるで板挟みのような現状に、
ぐるぐると嫌な思考が回る。
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おぼろん(プロフ) - 豆腐の角さん» コメントありがとうございます!全然気にしないでくださいね。皆さんに見てもらえるだけでも嬉しいので!これからも頑張ります! (2020年11月7日 6時) (レス) id: a49c31890f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の角(プロフ) - 二章目おめでとうございます!初めの一票取れませんでした………。これからも頑張ってください!楽しみにしてます! (2020年11月6日 22時) (レス) id: d448052499 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ