寝てる間の話 後編 ページ14
「そうですね…しかし、
私もそろそろ考えなくてもならない年なので。」
「何がだよ。」
確実に不機嫌な顔で私は聞く。
「配偶者の話ですよ。」
「そんなん、
勝手に言い寄ってくる人を選べば、」
適当に答えようとした私はハッとしてフリーズする。
もしかして、もしかすると
れいじ君が生まれてこなくなるのでは…？
「やっぱり、いい…」
「…？」
「ま、まぁ…そうだよな。
アハハ、うわぁ、大変だぁ…」
「適当に選べるのであれば
私としても楽な物ですけども…
周りはそれを良しとはしないので。」
「う、うん…頑張れよ。」
素直に答える私、
彼は少し疑い気味に聞いて来た。
「どうしました？
やっぱり、どこか具合でも悪いのですか？」
私の反応に彼は心配そうに顔を向けてくる。
「いや、なんでも…」
私は寝返りをうって、的場に背中を向ける。
「しかし、随分と
他人事なような言い草ですけど、
追い出されたとて貴方も元は名家の出、
早々うつつを抜かしていられなくなりますよ？」
凄く不本意だが運命通りに行けば、
多分お前とになるんだよ。
なってしまうんだよ…
いや、ほんとどうしよう…
「そうだ。いい事思いつきました。
御宿家の貴方なら、
誰も文句を言う者はいないでしょうし…」
「…はい？」
その時、トンと背中に
彼の手の感覚を感じた。
「Aさん、
私とお見合いしませんか？」
…。
ぴょんと蛙が蛇から逃げるように
布団から勢いよく飛び出た、私。
「はっ？！あ、いや…は？
え？何だよ？そんな急に来るもんなのっ？！」
言葉の意味を理解した瞬間に
身体中から黒い羽毛が現れて
私は一気にあの姿に変わる。
「冗談です。」
そんな私をクスクスと笑う的場。
「あ゛ぁ？お前…本当なぁ。」
ムカムカして来た。
その冗談もコッチからしちゃあ、
ただの冗談として受け取れねぇ状況なんだよ？
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おぼろん(プロフ) - 豆腐の角さん» コメントありがとうございます！全然気にしないでくださいね。皆さんに見てもらえるだけでも嬉しいので！これからも頑張ります！ (2020年11月7日 6時) (
レス) id: a49c31890f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の角(プロフ) - 二章目おめでとうございます！初めの一票取れませんでした………。これからも頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年11月6日 22時) (レス) id: d448052499 (このIDを非表示/違反報告)
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