寝てる間の話 前編 ページ12
私はれいじ君の横に寝転がって
彼の頭を撫でる。
少しすると、スースーと
小さな寝息が聞こえてくる。
「ふふふ、」
れいじ君のまるで
赤ん坊のような寝顔を見ながら、
私は一日の疲れを癒す。
「いつもそんな事をしているのですか?」
「なんかおかしいのか?」
首を横に振ると、彼は答える。
「いえ、まるで本物の親子の
ようだったので。」
いや、一応本物の親子だからな…
「ふぅーん…
あのさ…それよりも」
あまりその事について
言及されたくない私は話を変える。
「的場、お前、
ずっとそのままのつもりなのか?」
「何がですか?」
「いや、胡座!胡座かいたまま、
寝れんのかって聞いてるの!」
的場がずっと胡座のままで目線が高いから、
私が首を持ち上げないといけないんだ。
実は少し首が疲れて来たのだ。
「いえ、寝れませんよ。
それに寝るつもりもありませんから。」
「いや。少しくらいは寝ろよ…」
私は自分の枕を投げつける。
いとも容易くそれを受け止めると、
彼はため息を吐く。
「一緒の部屋で寝たくないと
駄々をこねたのは一体誰なのやら。」
「お前がずっと起きたままで、
上から監視される方が、嫌なんだが?」
「本当、小うるさい人ですね。
何かと注文が多い。」
「あぁ?」
彼は布団の上に横になると、
私の方を見ながら少し笑顔を見せる。
「これで、御満足ですか?」
…。
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おぼろん(プロフ) - 豆腐の角さん» コメントありがとうございます!全然気にしないでくださいね。皆さんに見てもらえるだけでも嬉しいので!これからも頑張ります! (2020年11月7日 6時) (レス) id: a49c31890f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の角(プロフ) - 二章目おめでとうございます!初めの一票取れませんでした………。これからも頑張ってください!楽しみにしてます! (2020年11月6日 22時) (レス) id: d448052499 (このIDを非表示/違反報告)
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