Honey you're my everythingーHokuto.Mー (ページ24)

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side＿A

動物園に行った次の日、松村さんから写真付きのメッセージが送られてきた。

私が渡したキーホルダー、鞄につけて仕事に行ってるみたい。

私も同じことしてて嬉しくなって、すぐに写真を撮って送った。

それから数日、LINEでのやり取りはあったけど会うことはなかった。

そんなある日、仕事のお昼休憩に行ったカフェで松村さんと遭遇。

またまたご馳走になってしまった。

制服姿を褒めてくれたし、お互いの鞄についてるキーホルダーを見せ合って笑った。

美愛の話になって、松村さんにプレゼントしてもらったぬいぐるみを抱いて寝てる写真を見せたら、美愛に会いたいと言ってくれて。

美愛も松村さんに会いたがってることを伝えたらお誘いを受けたのだけど。

我が家に来るって言うから返事に困った。

だって松村さんのことを考えたら色々大変じゃない。

それでも松村さんは＂この間も大丈夫だった＂と頑な。

本当はあの時も警戒しなきゃいけなかったんだよね。

意識が低すぎたなって後悔が押し寄せてきた。

さすがに家はまずい、と何とか折れてもらえないものか…と思ったけど松村さんが引いてくれなくて私が折れてしまった。

＂やった！＂と喜ぶ松村さんを可愛いなと思ってしまったというのは内緒。

北斗「あ、でもほんとに嫌なら全力で拒否して下さいね」

今さらそんなのずるいよ。

そもそも嫌じゃないんだよ。

今度は逆に松村さんが申し訳なさそうにするから私が必死になる。

私たちずっとこんな感じだね。

悪くはないけど、私はもうちょっと踏み込めたらなって思ってる。

ってそんなこと思っちゃいけないよね。

松村さんとは今の距離感がちょうどいいのかもしれない。

これ以上近付くときっと好きになっちゃう…。

今は美愛も小さいし、仕事も忙しいし、恋愛してる暇なんかない。

それに私は一回結婚に失敗してる身。

恋愛に前向きになれない。

これからは美愛と二人で…って思ってる。

だから松村さんとは仲のいいお友達くらいの関係でいたい。