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コンビニには店員がひとり、やる気がなさそうにスマホをいじっている。
そんな姿を横目に、チョコレートとプリン、カップ麺を抱えながら飲み物のコーナーへ向かう。
パックのミルクティーも抱えて、反対の手でコーラを掴もうとしたところで、「あっ」と声がする。
その声を今は聞きたくなかったような、だけど本当は一番聞きたかったような。
「…………お久しぶり、です」
「あー……だな」
「あ、すいませんコーラですよね」
これまでどんな風に話していたっけ。
あんなに余計なことまで飛び出す口から、うまく言葉が出なくて自分でも驚いてしまう。
彼がコーラを2本手に取るのを見届けると、同じようにそれに手を伸ばすのがなんだか躊躇われてしまう。結局持っていたものを抱えて、小さくお辞儀だけしてから奥の棚のコーナーに逃げる。
先程チョコレートを取りに来たお菓子のコーナーを物色する振りをして、彼がコンビニを出て行くのを待った。
「こんな偶然、ある……？」
小さくつぶやきながら、自分の心臓がどくどくと鳴るのがわかる。
それはときめきだとかそんなものじゃなくて、驚いたり、怖いものを見た後みたいな、そんな感覚。
だけど今日は無視されなかったと、どこかで安心もしているのだ。
長居したお菓子のコーナーから、申し訳程度にひとつ可愛らしいパッケージのラムネを掴むと、彼がもういないことを確認してレジに向かう。
「……スプーンいります？」
気怠そうな店員の問いかけに頷いて、お金を払う。
ちらりとレジの奥の時計を見やれば、22:45と表示されている。ああ、大分遅くなってしまった。
きちんと発音されないくらい適当な「ありがとうございました」に小さくお辞儀をして、店を出る。
するとそこには。
「……遅ぇよ、孫」
ねえ、
なんでそこにいるの。
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svt11117(プロフ) - ほんとにすごく今更だけど、何故か急にこのお話のこと思い出して無性に読みたくなっちゃって漁りまくって読み返しちゃいました！初めて読んだ時と変わらずとても面白くて一瞬で読んじゃいました笑笑 自粛期間の私の唯一の楽しみでした、ありがとうございました､!! (2023年3月10日 20時) (
レス) @page30 id: 45166a94c7 (このIDを非表示/違反報告)
my(プロフ) - あやまろさん» コメントありがとうございます。書きながらちゃんと面白いのだろうかと思っていたので、そう言って頂けてうれしいです。引き続きよろしくお願いします！ (2020年11月8日 22時) (レス) id: 34a0877eba (このIDを非表示/違反報告)
あやまろ(プロフ) - 初コメさせていただきます！今1番更新が楽しみな作品で更新される度ニヤニヤして読んでます笑 そして何よりお忙しい中更新してくださってありがとうございます！ (2020年11月8日 17時) (レス) id: 74f0e4a445 (このIDを非表示/違反報告)
my(プロフ) - ★たくさんお気に入りしてくださってありがとうございます！このお話は年内に完結するようにがんばりたいと思います。また別のお話や短いお話も書きたいなと思っています！ (2020年11月5日 19時) (レス) id: 34a0877eba (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - めぐさん» お返事遅くなってすみません！コメントありがとうございました……！まただいぶ間隔があいてしまいましたが少しずつ進めていけたらと思っています。これからもよければお付き合いください！ (2020年10月17日 4時) (レス) id: 34a0877eba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：my | 作成日時：2020年2月16日 0時
