maybe, i love… (ページ28)

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廉くんに抱き締められてから

本当に本当に涙が止まらなくて。

廉くんには、

泣いてるところ見られてばっかじゃん…

廉くんは、私のキツく握った右手に気がついて

そっとその手を開いては

「もう、この手1人で握らんでええから。」

そう言って今度は

廉くんが優しく握ってくれた。

廉くんの温かさが伝わって

それと同時に私の強張った心も

スーッと楽になる感覚。

少しずつ、呼吸が元に戻ってきて

力が抜けた私は

そのまま恐る恐る、

自分の体を廉くんに委ねた。

.

_________ｷﾞｭｰｰｰｰｯ

『…んっ、』

そんな私を黙って受け入れてくれる廉くんの力が

少し強くなる。

それでもなお、

廉くんの左手は私の右手を握ってて

廉くんの右腕は

私を包み込むように抱き締める。

なかなか素直になれない私に

何も言わずとも

" それでええよ "

って言ってくれてるようで

すごく安心できた。

気が付けば

ツラくて流れていた涙が嬉し涙に変わってた。

.

『廉くん、ありがと。』

「ん。」

△